新作「ドラゴンボールDAIMA」米国で認知度89% 鳥山明さんデザインのキャラが人気
国際的な調査会社「NIQ/GfK Japan」は10日、日本で今秋放送しているアニメ23作品のうち、米国で最も認知度が高いのは、フジテレビで10月から始まった人気少年漫画「ドラゴンボール」の新作アニメ「ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)」だったと発表した。認知度は89%で2カ月連続のトップとなった。同作は今年3月に死去した作者の鳥山明さんが原作やキャラクターデザインを手がけた完全新作アニメ。個性豊かな登場キャラクターが人気を集めた理由に挙がった。 【画像】アニメ「ドラゴンボール」最新作の制作にあたり、鳥山明さんが昨年10月に発表したコメント ■日本の新作アニメ23作品中トップ 調査は、10月から12月まで毎月、放送中の日本アニメが米国でどの程度浸透しているかを調べたもの。米国在住の18~49歳の男女を対象に、11月16、17日の2日間、インターネットで実施した。回答者は111人だった。 日本で放送中のアニメ23作品のうち、ドラゴンボールDAIMAは、10月に続いて2カ月連続で認知度が最も高かった。放送開始から1カ月以上過ぎた後も視聴を続けている理由として、48・1%が「登場キャラクターが、それぞれ個性豊かなところ」を挙げた。次に「アニメの絵」(39・8%)と続いた。調査会社は「米国のアニメ好きもキャラクターの魅力や作画を重要視していることがうかがえる」と指摘している。 回答者の約半数が、展示会など、過去1年間に何かしらのアニメ関連イベントに参加したことがあると答えた。今後参加してみたいアニメ関連のイベントについては、「アニメ上映イベント」(36%)や「コスプレイベント」(35%)などが挙がった。 ■「可愛く、激しい闘い」 ドラゴンボールDAIMAは、ある陰謀によって小さくなってしまった主人公・悟空の冒険物語。テレビでの新作シリーズは、2018年3月まで放送された「ドラゴンボール超」以来6年ぶりで、鳥山さんが残したキャラクターデザインや物語を基に制作している。 鳥山さんは生前、ドラゴンボールの公式サイトで「ドラゴンボールの世界観の謎にも迫る展開。いつもとちょっと違う、可愛く、そして激しい闘いを楽しんでください!!」とコメントしていた。
ドラゴンボールは世界中で人気となっており、欧州や北米、南米をはじめ、世界中に熱狂的なファンがいることで知られる。3月に鳥山さんが亡くなった際にはマクロン仏大統領が日本語で追悼コメントを発表したほか、中国外務省の毛寧副報道局長が「深い哀悼の意」を表明。世界各国でファンが追悼イベントを開き、鳥山さんの死を惜しんだ。(高木克聡)