「ハリモトと力比べをすることになる」中国メディアの予言…張本智和がまたしても“中国勢から2勝”の凄み 「いい1年ではなかった」発言に続いた一言
大きな収穫と、これからへと続く糧を得た。 11月20日から24日にかけて行われた卓球WTTファイナルズ福岡の男子シングルスで張本智和が準優勝を果たした。この大会は男女のシングルスとダブルスが実施され、シングルスは年間ポイントランキング上位16名のみが出場できる。ハイレベルな選手がそろう中、張本は初戦で世界ランキング5位の梁靖崑(中国)と対戦。3-1で破ると、準々決勝でチャン・ウジン(韓国)に3-0とストレート勝ちをおさめる。 【写真】「こんな張本、見たことない!」コーチに向かって猛ダッシュ→感動的なハグの名場面!パリでの挫折、中国勢から2勝を挙げたWTTファイナルズでの最新の試合写真も。この記事の写真を見る。
準決勝で林詩棟(世界ランク2位)に逆転勝利
続く準決勝は、張本の今大会最大の見せ場となった。相手は世界ランキング2位、林詩棟。中国卓球界の今後を担う期待が寄せられる選手だ。10月のアジア選手権決勝でも対戦し、張本が3-1で勝利。男子シングルスで日本勢50年ぶりの金メダルを手にしている。 先行したのは林。立て続けに2ゲームを取られる。 だが張本は引き下がらなかった。 「何かを変えなきゃいけないなとフォアやサーブを変えました」 2ゲーム目までを振り返りつつ、その中で通用しているサーブを軸にしながら臨むと2ゲームを連取し、逆転で勝利をあげた。感覚ではなく、冷静な分析をもとにしての立て直しは成長の証だった。
「シンプルにすべての面において相手が上でした」
ただ決勝は勝手が違った。相手は世界ランキング1位の王楚欽(中国)。 「文字通りの完敗です」 多くの中国の人々が会場で王に声援をおくる中、第1ゲームのスタートから10連続失点を喫する。その後も、チキータをバックハンドで狙われ、突破口を見いだせないまま、0-4のストレート負けとなった。 「シンプルにすべての面において相手が上でした」 と張本は相手を称えた。 優勝こそならなかったものの、中国勢2名を破っての決勝進出は、地力の向上を思わせた。
「ハリモトと力比べをすることになる」中国メディアの予言
先にも記したアジア選手権での優勝、今大会と着実に成果を残してきた。それにとどまらず、中国からも関心を持たれる存在となってきた。 2022年の世界選手権団体戦では準決勝で日本と中国が対戦し2-3で中国が勝利したが、このとき、日本の勝利は張本がシングルスであげた2勝。大きな反響をもたらした。 とりわけ、世界ランキング1位(当時)の樊振東からの勝利はインパクトを与えた。大会を伝える中国メディアの記事には、長い間にわたり、地球上で樊振東に勝つことができたのは中国の英雄・馬龍だけだったことを記しつつ、「今後の10年、張本と力比べをして行くことになるだろう」としていた。 今夏のパリ五輪では、シングルス準々決勝で樊振東と対戦した。最後まで競り合いながら、3-4で張本は惜しくも敗れた。樊振東は「ずっとプレッシャーをかけられていました」と試合後に語り、張本の力を認めた。 そのパリで、張本は目標としていたメダルを、出場した混合ダブルス、シングルス、団体戦の3種目いずれでも手にすることはかなわなかった。失意をもたらす結果だった。
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