大きな理由はスマホ世代の登場…!女子ゴルフ界のレジェンドが明かした「上手すぎる若手」が次々と現れる「納得の理由」
次々と新たな才能が現れる女子ゴルフ界では、生き残るための競争も年々激しさを増している。ツアー出場権を獲得し、華々しい表舞台に立つのは誰か。緊張感漂う「年内最後の戦い」に密着した。 【写真】ファン騒然…「現役女子高生ゴルファー」清本美波の美ショットとボディ 前編記事『「ゴルフ界のアイドル」がまさかの敗退で大号泣…!来季の「職場」を確保するための「最後の戦い」、女子ゴルフ「最終予選会」出場選手たちの「本音」』より続く。
若手に飲み込まれてしまうベテランも
若手だけでなく、ベテラン陣も必死の戦いを見せた。28位に食い込み「来年こそ優勝したい」と笑顔で語ったのは、ツアー23勝を誇る横峯さくら(39歳)。メンタルトレーナーの夫との間に'21年に男児を授かり、子育てしながらツアー転戦を続けているが、勝利への意欲は消えていない。 一方、若手の勢いに飲み込まれたベテランもいる。キンクミの愛称で知られる金田久美子(35歳)は、通算6オーバーの49位。来季のツアー出場は限定的なものとなった。 キンクミは今年、難聴、耳鳴りを伴う激しいめまいやふらつきを繰り返す「メニエール病」を発症。睡眠障害もあり、毎日、夜8時に布団の中に入ったがなかなか寝付けなかった。ホールアウト後、キンクミは涙を浮かべながら「今年は最後までパターが悪くてQTでも入ってくれなかった」と振り返った。 「少しずつ寝られるようになってはいます。ゴルフも3~4年前に比べるとショットは良くなってきているし、パターをどうにかすれば戦える。まだもう少しできるというのが私のなかにある。逃げるみたいになりたくなかった」 ほかにも、ツアー2勝の酒井美紀(33歳)は57位、ツアー5勝の黄アルム(37歳)が69位、元賞金女王の大山志保(47歳)も92位と、実績あるベテランが出場権を確保できなかった。
ルーキーが大豊作
今回のQTファイナルで驚いたのは、今年プロテストに合格したばかりの選手が、26名中18名も出場していたことだ。QTファイナルに出るには実力者がひしめく予選を通過しなければならないが、プロテスト合格者の半数以上が突破してきたことになる。前述した吉田鈴を含め、ファイナルでも5人の新人が出場権を獲得した。 このように、次から次へと新しい才能が出てくるのが現在の女子ゴルフ界であり、それが空前の人気を集める要因の一つになっている。 年々、試合数や賞金額も増加。今季8勝を挙げ年間女王になった竹田麗央(21歳)は、ツアー史上最高額となる2億6573万円を稼ぎだした。'22年と'23年の初優勝者は9人、今年は7人と次々とヒロイン候補となる選手が誕生している。 現場にいて感じるのは、選手たちがファンサービスをしっかりとこなしていることだ。ほとんどの選手がホールアウト後にギャラリーのサインに応じ、長い行列でもやり切る。これほど近い距離で、「推し」の選手と接することができるプロスポーツ競技はないだろう。こうしたファンサービスの徹底も、人気を生む要因になっている。