大きな理由はスマホ世代の登場…!女子ゴルフ界のレジェンドが明かした「上手すぎる若手」が次々と現れる「納得の理由」
なぜ若手は上手いのか?
なぜ、これほど新陳代謝が激しいのか。ツアー通算14勝の有村智恵(37歳)は、「若手台頭の理由」をこう語っていた。 「どこかでビッグスコアを出さないと勝てない。自分でも調子がよくて手応えはあるのに、順位的にはそこまで上にいけないことが増えてきました。それは本当にこの数年のことです。私が若い頃とはツアーのレベルが大きく変わってきたのは間違いありません。 特に若い選手のレベルが上がっています。私がアメリカに挑戦して日本に帰ってきた'16年頃から、どんどん若い選手が出てきました。4日間大会が増え、引退した選手たちがコースセッティングに関わるようになって、難しいピン位置も多くなりましたが、それに慣れてきた選手がしっかりとスコアを出せるようになっている。米ツアーでも戦える日本の選手が増えてきているのも、国内ツアーのレベルが上がってきたからこそです」 選手を支える「ハード面」も大きく変わった。「癖のないスイングをする選手が増えた」と有村は語っている。 「今は自分のスイングをスマホで撮ってすぐに見られる時代。この変化は大きい。私が若手の頃は、鏡の前や誰かに見てもらってというアナログな確認方法でしたから。今では海外の有名選手のスイングを解析した動画も見られる。若い選手たちが日常の中でそうしたものに触れられる環境の変化も大きいと思います」 37歳の有村は、今年、双子を出産。'22年まで第一線で活躍し、現在は多方面からゴルフにかかわる彼女の言葉だけに、説得力があった。 年間女王を獲得した前述の竹田麗央は、今季の「TOTOジャパンクラシック」優勝で、来季米ツアー出場権を獲得。'22年、'23年の年間女王の山下美夢有(23歳)や国内屈指の人気を誇る原英莉花(25歳)といった人気選手もこぞって米ツアーに挑戦する。 国内の空洞化を心配する声もあるが、女子ゴルフの人気が衰える心配はないだろう。有望な若手の勢いと、対抗するベテラン陣の意地。来季も各大会で彼女たちは火花を散らし、国内ツアーを盛り上げてくれるはずだ。 「週刊現代」2024年12月21日号より ……・・ 【もっと読む】《インタビュー》メニエール病を公表したキンクミが明かした「眠れない日々」…「もうゴルフができないんじゃないかと…」それでもゴルフを「やめない理由」
週刊現代、金 明昱