【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅】旅に必要なものは現地調達!ペルーの小さな町で旅の相棒「船外機」を手に入れた
旅の相棒は現地で探せ!
アマゾン川の旅、ひとつ目の現地調達は前回の記事でも紹介した木舟。現地で実際に使われている船なら、その川の特性に合っているはず。 次は現地で旅の相棒探しです。 「一緒にアマゾン川を下ろう」なんて言ってくれる友人は、そうそういません。そもそも南米まではるばる行くのは遠すぎる。だけど、すでに現地にいる人なら、一緒に旅をしてくれるかもしれない。 といってもスペイン語が話せない私は、今回の旅のスタート地点ペルーのプカルパにて、英語が話せる外国人が集まっていそうな宿に泊まりながら相棒をリクルートすることに。 宿に到着してさっそく、入り口の門の前ロン毛のお兄さんを発見。髪型からして、いかにも旅人らしい風貌。早速話しかけると、なんと日本語が返ってきました。 お互いにビックリ。まさか日本人に会うなんて。宿の受付に行って、またビックリ。なんとこの宿の宿泊者は全員日本人。 いわゆる日本人宿ではありません。宿のオーナーはドイツ人。掃除などを手伝うスタッフはペルー人。対して宿泊者は私含めて日本人が合計8人。海外にいながら、日本人が圧倒的なマジョリティを占める空間に、私も宿の人も「こんなことは初めてだよ!」。 本当にたまたま同じタイミングで日本人が集まってしまったのです。どうしてみんなプカルパに吸い寄せられてしまったのか。 南米を放浪しながらいくつも宿を転々としてきたけれど、この場所が居心地よくて気が付いたら長期滞在している人。世界の真理に近づくヒントがアンデス山脈に隠されているかもしれない、とアマゾン川の上流を目指して旅している人。アーティストとしてのインスピレーションを磨くために、定期的にこの町を訪れている人。 そんなキャラの濃い人もいれば、私と同じくらいの年齢の女性で、南米の有名な観光地をバックパッカースタイルで巡っているという人もいました。趣味がバラバラのみんなですが、共通していることがひとつ。アヤワスカという植物を求めてプカルパにやってきたのです。 アヤワスカとは、ペルーの文部科学省の傘下にある国立文化研究所が国の文化遺産として認めた植物。 ツルのような植物で、木の断面がお花のようになっており、そのキレイな模様を生かしてアクセサリーなども作られています。 古くはペルーのアマゾン地域の先住民族が特別な儀式の中で使用していて、ほかの植物と調合すると幻覚作用のあるお茶ができるとのこと。 せっかくだから日本の旅人と一緒にアマゾンを下りたい。そんな気持ちが先走って、初対面なのに単刀直入に「アマゾン川下りませんか?」と聞いてみても、やっぱりみんな次の予定がある人達ばかり。そんないきなり誘っても、無理だよね。一人、また一人と日本人は去っていき、ついに私が最後の日本人になってしまいました。 日本語が聞こえなくなって、寂しくないといえばウソになるけれど、そんな感傷に浸るヒマもなく新しい旅人たちがやってきました。女子、女子、みんな女子。今度の宿のトレンドは、女性バックパッカー。宿のオーナーは男一人、またしても圧倒的なマイノリティで肩身が狭そう。 とりあえず、一緒に旅してくれる女の子の旅人が一人見つかりました!