他球団の選手との合同自主トレは必要か? ゲンを担ぐ選手が多いが、大切なのは結果を残すことだ【張本勲の喝!!】
敵と練習する不思議
東映時代の筆者[左]と水原監督[写真=BBM]
この時期は選手にとって自主トレの真っ只中だ。全国各地、または海外から自主トレのニュースが報じられている。昨シーズンは好成績を残すことができた選手、逆に不甲斐ない成績に終わった選手、いろいろいると思うが、年が明けて全員が新しい気持ちだろう。 私が現役時代のころ、1月中旬はチームで合同自主トレが開催されていた。しかし今は時代が違う。チームによる合同自主トレはなくなり、球団を飛び越えて各自で合同自主トレを行っている。高校や大学の先輩後輩、あるいは選手を通してのつながり、もっと言えば会っても話してもいないのに弟子入りすると志願して、他球団の選手と一緒に行っている。私にはとても信じられない。 どうして敵の選手と一緒に自主トレを行うのか。「それはそれ」とシーズン中の戦いはまた別のようだが、私はそんなに簡単に割り切れるものではないと思う。一緒に自主トレをやった仲なら、やはり戦闘モードにはなりづらいからだ。 いつから「合同」がチームではなく、他球団の選手まで含むようになったのか。私の現役時代、自分のチームの選手がよそのチームの選手と一緒に自主トレを行うことになったら一喝されていただろうし、それこそ周囲から八百長の疑いをかけられていただろう。そんなことをしている選手は誰もいなかった。 読者からは「張本の考えは古い」と言われそうだが、私の考えに賛同してくれる人も少なくないはずだ。そもそも「自主トレ」は・・・
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週刊ベースボール