「仕事で成功するのはプロか天才か?」意外な結論 つんく♂✕孫泰蔵がたどり着いた「独自の天才vs凡人論」、その驚きの内容は?
孫:そうそう。子どもって本当に天才ですよね。まっさらで「誰々みたいなこと」はやらないですからね。 つんく♂:だから、僕も孫さんの本を読んで、子どもたちに「新しい形の教育」が必要だというのはすごく同感して、期待しているんです。 孫:学校批判をしてもしかたないし、早晩現在の学校は機能しなくなるので、何か新しい場をつくりたいとは思っています。 つんく♂:僕らの頃は大学卒業して普通に就職するか、夢を追うかという単純な選択しか考えていなかったけど、中学生ぐらいの頃に「将来は就職だけじゃなく、起業という道もあるよ」「自分で仕事をつくって、独立する手もあるよ」みたいに、いろいろな選択肢を知っていたら、違う人生もあったかもしれないと思います。
それに、実は大人になってから学べる場所ってなかなかないんですよね。だから、孫さんみたいな人に、「大人の小学校」をつくってほしいと思っているんです。 ■必要なのは「まったく新しい学びの場」 孫:実は今僕が考えているのが、まさにその「大人の小学校」みたいなものに近いものなんです。 「大人の小学校」といっても、子どもも出入りしていい。つまり年齢に関係ない場所です。実際に着手もしているのですが、その話をすると話が長くなるし、説明も難しいのでこの場では割愛しますが(笑)。
つんく♂:うちの子たちが小学4年生ぐらいの頃、学校で大統領選のシミュレーションの授業をしていたと聞いて驚きました。 しばらくすると「パパ、株ってどうやって買うの?」と言い出して「こいつらすごいなあ」って思いました。 しかもアメリカ感覚なのか「失敗してもいいじゃん」って考えている。 僕らは「投資は危ない。銀行預金が安全だ」と言われて育った世代です。でも「パパ、何言ってるの? 銀行に預けてもお金は増えないよ」と言ってくる。
「大人である僕らのほうが、よほど物事を知らない」と思ったのが、大人の学校をつくってほしいと思ったきっかけなんです。 これからは、大人こそがアップデートしていかなきゃいけないですよね。 対談場所:Rinne.bar/リンネバー お酒を飲みながら、カジュアルにものづくりが楽しめる大人のためのエンタメスポット。廃材など、ゴミになってしまうはずだった素材をアップサイクル作品に蘇らせる日本発のバー。
つんく♂ :総合エンターテインメントプロデューサー/孫 泰蔵 :Mistletoe Founder