米失業保険申請が減少、5カ月ぶり低水準-ハリケーン影響薄れる
(ブルームバーグ): 先週の米新規失業保険申請件数は減少し、5月以来の低水準となった。ハリケーン「へリーン」と「ミルトン」に見舞われた南東部各州で、災害による影響が和らいだ。
今月は2つのハリケーン襲来で南部各地が壊滅的な打撃を受け、事業にも影響が及んだことから、失業保険申請のデータは通常よりもさらに変動が大きくなっている。またボーイングでのストが同社サプライヤーでの一時帰休の動きにつながったとみられ、それも労働市場の基調的な傾向を一段と分かりにくくしている。
より変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は23万6500件に減少した。
季節調整前ベースでも減少。ハリケーンの影響を大きく受けたノースカロライナ州とフロリダ州での減少が目立つ。
新規失業保険申請件数は過去1年にわたって増加傾向にあるが、新型コロナ禍前の2年間の平均に近い水準で推移している。同期間は労働市場が堅調だった。
再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスのリポートによると、米国の雇用者が10月に発表した人員削減数は約5万5600人。これにはボーイングでの1万7000人の削減計画も含む。現在までに発表された2024年の人員削減数は前年同期を3.7%上回る。
また同リポートによれば、今年これまでに発表された採用計画は約75万300人で、2016年以来の低水準となっている。
統計の詳細は表をご覧下さい。
原題:US Jobless Claims Fall to Five-Month Low as Storm Impact Fades(抜粋)
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Mark Niquette, Jarrell Dillard