影山優佳「明日もいっちょやるか、と思ってもらえたら」見た人の背中を押す人気作『サラリーマン金太郎』の最新映画に込めた思い
影山優佳から見た鈴木伸之は「ハツラツとした方。私自身がパワーをもらっていた」
──一美を演じるために準備したことはありましたか? これまで演じてきた役柄のなかで、一美は一番年上のキャラクターでした。しかも、私は会社員を経験したことがないので、“仕事ができる人”をどう表現したらいいのかノーアイデアだったんです。 だから、会社員が登場するドラマをいろいろと見返して、勉強してから撮影に臨みました。 ──主演の鈴木伸之さんの印象を聞かせてください。 いつも穏やかで、ハツラツとした方ですね。すごく寒い時期の撮影だったのですが、会った瞬間に現場がパッと明るくなるんです。そういう部分は金太郎に重なりますし、常に前向きな姿を見せてくださっていたので、お芝居をしながら私自身がパワーをもらっていました。 いろいろお話をうかがったのですが、意外とゲームがお好きで家にこもっていると聞いて、ギャップがあって面白い方だなと思っています。 ──本作の好きなシーンを教えてください。 金太郎が、いわゆる偉い人たちに立ち向かっていくシーンが好きですね。予告の映像にも使われていますが、エレベーターで黒川専務(尾美としのり)に意見をしたり、大島社長(橋本じゅん)に噛みついたり。台本を読んでいてストーリーを知っているのに、緊迫感にハラハラしました。 そういうシーンとのギャップで、金太郎と一美やほかの同僚との穏やかな雰囲気のシーンもいいんですよね。作品は全体的に殴り合うような激しいシーンが多いので、監督も同僚とのシーンは「穏やかな空気感を見せたい」と話していました。 いい雰囲気はどうやって作ればいいのか、仕草や会話のテンポなど、鈴木さんをはじめ皆さんといろいろと話し合いながら作ったので、楽しんで見ていただきたいなと思っています。
影山優佳は“金太郎タイプ”?「こうと思ったら理詰めしちゃいます(笑)」
──金太郎のような猪突猛進タイプの人が、実際に近くにいたら、どうしますか? とりあえず、距離はとります(笑)。ただ、大人になるにつれて、安(あん)パイを選びがちになっている自覚があるので、ズバッと思ったことを言ってくれる存在はありがたいな、とも思うんですよね。だから、意外と親友になれるかもしれません。 ──そういう存在はいますか? どちらかと言うと、私のほうが金太郎タイプかもしれないです。愚痴をこぼされたり相談をされたりしても、「そうしたいと思ってるのに、なんでやらないの?」と空気を読まずに言ってしまうところがあるので。 相手に共感するように努めるんですけど、「絶対こっちのほうがいい」と思うことがあれば、理詰めしちゃいます(笑)。 ──「【暁】編」「【魁】編」を通して、一美の見どころを聞かせてください。 一美は、金太郎を見守るシーンが多いのですが、金太郎が頑張っている姿を見つめる目線一つをとっても、監督と相談しながら心を込めて演じたので、細かい部分もぜひご覧いただきたいです。 ──では、作品の見どころをお願いします。 『サラリーマン金太郎』は、無骨で熱血でありながら、一人ひとりの背中を押してくれる作品です。仕事や学校、ご自身の進みたい道に向かって挫折しても前を向き続けている皆さんが、この映画を見ることで「明日もいっちょやるか」と思ってもらえたらうれしいなと思います。 長い間、愛され続けてきたこの作品が、また次の世代にも愛されるように、キャスト、スタッフ一丸となって作ったので、楽しみにしていてください。 撮影:河井彩美 ヘアメイク:Tohyama Yuki スタイリスト:合田凪沙(ALCATROCK)