坂本花織

　フィギュアスケートの全日本選手権が20日に大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで開幕する。19日は試合リンクでの公式練習が行われ、3年連続世界女王の坂本花織（24）＝シスメックス＝は3位だった今季グランプリ（GP）ファイナルからの逆襲を果たしての大会4連覇を誓った。 　曲をかけての練習を順調にこなした坂本は、2017年までの宮原知子以来となる4連覇へ、手応えを口にした。「コンディションとか氷の感触はすごくよかった。このまま試合に臨めるのが、すごく今から楽しみ」 　大会連覇を逃したGPファイナルを振り返り「去年は初優勝を目指して、すごく勝ち気で挑んで達成できた。強気でいくというのが、今回のファイナルでは足りなかったかな」と悔しさを語る。「それは3位の結果が出て気づけた。全日本では勝つ気持ちで。人に勝つ、誰々に勝つ、というよりは自分に勝つ気持ちでいきたい」と闘志を燃やす。 　帰国後は「山あり谷あり」の日々を過ごした。帰国した10日に胃腸炎を患い、11日夜の練習まで「完全にダウンしてしまった」という。筋力は落ち、「ゼロからのリスタート」になったものの「逆に疲れを残さず、今必要なところを鍛えられたり、あらためて体をつくり直すことができた。（状態は）ファイナル前より全然いい」と、体幹などを最適な形に鍛えられたことはプラスに捉えている。 　今回の会場は18年に初優勝した思い出の地だ。「目標は欲張り、という感じで。全部いいように、いい方向の結果につなげていきたい」。女王は笑みを浮かべつつ、気迫をみなぎらせた。