「言うことを聞かないから半殺しにしたった」 女児におぞましい凶行「勝田州彦」の父が語っていた息子への虐待
サディズム型ペドフィリア
前出のデスクが言う。 「『姫路事件』の公判では、勝田の精神鑑定を担当した医師が出廷。本人について、加虐性欲と小児性愛症が合わさった『サディズム型ペドフィリア』であると述べていました」 精神科医の片田珠美氏によれば、 「攻撃衝動を向ける先は正反対ですが、実はサディズムとマゾヒズムは表裏一体です。フロイトも、両者は反転したものであると述べています」 とのことで、 「勝田容疑者は初め、父親に対する攻撃衝動があったものの、直接向けるのは怖いので抑圧せざるを得ず、衝動を反転させて自身を傷つけていたと思われます。それが途中からもう一度反転し、小児性愛の傾向も相まって、小さい女の子を刺して流れる血を見て興奮するに至ったのでしょう。刃物で人を傷つけることには性的な意味合いがあります」
少年Aとの共通点
また、臨床心理士の矢幡洋氏は、 「体を傷つけると、その痛みを和らげるために脳からエンケファリンなどの“脳内麻薬”と呼ばれる物質が分泌されます。こうした感覚が心地よく、リストカットを繰り返す人もいます。勝田容疑者も中学時代、ストレスから自身を解放しようと腹部を刺し、脳内物質が分泌されて“癖”になってしまった可能性が考えられます」 としながら、こう指摘するのだ。 「その犯行態様は、1997年の神戸連続児童殺傷事件の少年Aを彷彿とさせます。Aも小動物を殺すことで快感を得て、それが猫の殺害などにつながっていったわけですが、勝田容疑者もいじめや家庭のストレスから逃れようとする自傷行為と、性欲が目覚める年代の性的妄想が結び付いてしまったのだと思います。少年Aと同じく、最初は空想の世界で探索して性的に満足していたところ、“実際にビジュアライズしてみよう”という願望が止まらなくなってしまったのではないでしょうか」
他人事のような文面
「津山事件」の一審判決でも勝田容疑者は、 〈女の子の苦しむ顔を見たいと考え、おなかを殴る機会をうかがい〉 と認定されており、 〈更生の可能性は乏しいと考えざるを得ない〉 そう断じられていた。 今回、新たに2件の犯行を認めた本人は、前出の高橋氏に、 〈これは10年どころか、良くて無期懲役、悪くて死刑のレベルですね〉 などと他人事のような文面の手紙を送っている。