なぜ日立はDXブランドの“老舗”になれたのか? Lumada担当者が真相を明かす
老舗ブランドとしての強みは?
――近年では、他の国内大手メーカーも同様のブランドを立ち上げる動きが相次いでいます。どのように見ていますか。 重田: 他社との比較は難しいところもありますが、一つ言えるのは、われわれは「老舗」であることはいえると思います。日立の場合「IT×OT×プロダクト」が強みだと捉えていて、デジタルやITだけでなく、家電から電力、鉄道までを事業として持っています。これはLumadaの強みだと考えています。 日立は8年にわたってLumadaを推進しています。その間、実はLumada自身も徐々に変わり続けています。他社もそれぞれの強みがありますから、恐らく他社のブランドも、その強みに応じて徐々に変わっていくと思っています。 ――Lumadaの強みについては、どのように捉えていますか。 重田: Lumadaの理解の浸透はまだこれからですが、8年続けてきてLumadaという名前自体の認知度は上がってきていると思います。これは経営層が変わっても、Lumadaが変わらずに続いている点が大きいと思います。これは前職で経営コンサルとしてさまざまな企業を見てきた経験から思うのですが、通常、社長などのトップが交代すると、前任者を否定して新しいことを始める例がよくあります。その過程でブランドの名前が変わることも珍しくありません。 代替わりしても、Lumadaというブランドを大事にし続けてきたことが、Lumadaの強みなのではないかと思います。変わらないからこそのブランドでもありますし、大きな目線としての成長戦略がそこにあるとも言えます。国内製造業の「老舗」ブランドとして、Lumadaを今後も進めていきたいですね。 (河嶌太郎、アイティメディア今野大一)
ITmedia ビジネスオンライン