クルマ好きな若者たちよ「コッパ・チェントロ・ジャポーネ」で自動車文化を巡る旅に出かけよう!──ハッサンの「ワカモノ旧車オーナー探訪記」番外編
全国のカーマニアを訪ね西へ東へ。カメライターのハッサン(高桑秀典)の連載である「ワカモノ旧車オーナー探訪記」は番外編も展開していきます。第1回目は、去る10月14日に開催された「第3回 コッパ・チェントロ・ジャポーネ 2024」をご紹介! 【写真】いま名古屋のクラシックカーイベントがアツい!
いま名古屋の自動車イベントがおもしろい!
少人数によるオフ会にマイカーで参加するイベントも当然楽しいのだが、自動車の昨日・今日・明日を俯瞰して眺めることができるアカデミックなイベントは、会場をひと回りしただけでクルマの変遷が分かり知的好奇心をそそられる。クルマ好きな若者に、ぜひオススメしたいイベントのひとつだ。 コッパ・チェントロ・ジャポーネは「コンコルソ・デレガンツァ」と「グラン・プレミオ・サカエ」をメインのプログラムとしている。コンコルソ・デレガンツァは日本語で記すと「優雅さの競争」であり、コッパ・チェントロ・ジャポーネでは緑豊かな久屋大通公園を舞台に、この華麗なコンクールが実施された。そしてグラン・プレミオ・サカエは、時代とともに変化する愛知県の魅力を時間軸で繋ぐラリー&パレードとして開催された。 このところ趣味性が強いクルマを対象としたイベントが毎週末開催されているが、その規模は大小さまざま。SNSを通じて知り合ったカーマニアによるオフ会から、地方自治体が後援するような大規模なものまで、いま全国各地で賑わいを見せている。 今回筆者が訪問してきた「第3回 コッパ・チェントロ・ジャポーネ 2024」もそのひとつで、愛知県が後援し参加台数も約200台というビッグイベントだ。
故マルチェロ・ガンディーニ氏を偲んで
コンコルソ・デレガンツァは、名古屋市との姉妹都市提携を結んでいるイタリアのトリノで生まれたクルマが恒久的なテーマとなっているが、今回フィーチャーされたのはカロッツェリア・ベルトーネの作品だ。 今年の春に永逝したマルチェロ・ガンディーニ氏を偲び、カーデザイナー界の巨匠が遺した“それまでに無かった新しいデザイン”を有する美しいクルマたちが、ミズベヒロバの水盤の上に並べられた。 疾走する彫刻と表現してもいい全14台の芸術作品が美しさを競ったが、ベスト・オブ・ショーとして選出されたのは1969年式の「ランボルギーニ・エスパーダ400GT Sr.1」。オーナーの歓びのコメントによると、かつて父が所有していたエスパーダで出かけた家族旅行など良き思い出を忘れることができず、後年、自身で購入したクルマなのだそうだ。 久屋大通公園ではその他にも、さまざまなテーマに沿って車両が展示された。ラルフローレン前広場では「クラス-A:WRCレジェンド・オブ・ラリー」、ミズベヒロバでは「クラス-B:トリブート・マルチェロ・ガンディーニ」、中部電力 MIRAI TOWER前広場では「クラス-C:ドリーム・オブ・トリノ」、中部電力 MIRAI TOWER下では「クラス-D:ボーン・イン1954」、そしてテレビトーヒロバでは「クラス-D-2:メイド・アラウンド1954」「クラス-E:プリ・ウォー・カーズ」「クラス-F:ミニ・カー」という構成だ。 いっぽうラリー&パレードのプログラムとして、名古屋市役所をスタートし、久屋大通をはじめとする名古屋の中心部を駆け巡って、再び名古屋市役所にゴールするグラン・プレミオ・サカエも大盛況だった。古今東西のさまざまなクルマたちが風を切って疾走する“走る自動車博物館”を楽しみにしているギャラリーで賑わっていた。