ウクライナに国境を侵されたロシア、「とてつもなく大きな」反撃を用意か
ロシアが直面する難しい選択
キングズ・カレッジ・ロンドン戦争学部の博士課程を修了し現在は研究員のマリーナ・ミロンは、ロシアにとってのもう一つの選択肢として、クルスク州での戦いを敢えて続けることも考えられると指摘。ロシアに侵攻しているウクライナ地上軍を殲滅するためだ。 一方で、ロシアはウクライナ東部ドネツク州の要衝であるポコロフスクやその他の地域に向けてゆっくりと、だが着実に攻勢を強化する戦略をとる可能性が考えられるとミロンは言う。 ウクライナ保安庁の元職員イワン・ストゥーパクは、ロシア政府の高官たちがクルスク州攻撃への報復として、直接的な反撃を行う必要があるだろうと本誌に述べた。 いずれにしろ、最終的にロシアは、ウクライナを支援し武器の供与を行っている西側諸国に強力なメッセージを送りつつ、NATOとの関係のさらなる悪化を回避するという「きわめて難しい選択」に直面することになると、ミロンは指摘した。
エリー・クック