角田裕毅、戦略についてチーム無線の“隠しサイン”があると明かす…今季最も警戒するのは小松代表率いるハース|WEDNESDAY F1 TIME
2024年第7戦エミリア・ロマーニャGP決勝で10位入賞を果たした角田裕毅が、同レースを振り返った。 【動画】角田裕毅、イモラで絶妙アンダーカット成功!アウトラップでペースを上げ、ピット戦略でヒュルケンベルグの前に出る 角田は『DAZN』の『WEDNESDAY F1 Time #13』にリモート出演し、番組MCのサッシャ氏、解説を務めるレーシングドライバー中野信治氏とともに、エミリア・ロマーニャGP決勝のストラテジーについて語った。 今季はチーム戦略について、レース前から綿密な打ち合わせをしているという。 エミリア・ロマーニャGPでは、13周目にアンダーカット狙いで角田はピットイン。前を走っていたニコ・ヒュルケンベルグは角田に合わせて14周目にタイヤ交換をするが、アウトラップで飛ばした角田は、ピットアウトしたヒュルケンベルグの前へ出ることに成功した。
結果的にアンダーカットは成功したが、このピットインは想定よりかなり早いものだった。VCARBとしては「BOX!(ピットに入れ)」というような直接的な指示ではなく、チーム無線内で他チームに聞かれる前提での“隠しサイン”を使っていたと角田は明かした。 「無線でチームと話す内容は(特定の)フレーズで僕がどういう動きを取るのかっていうのは、残念ながら言えないですけど」 「特に小松さん(ハースの小松礼雄代表)が日本人で、特に今季はチームプリンシパルになってしまったので。今のダイレクトコンペティター(直接的なライバル)として、ハースに無線を聞かれるのが一番まずい状況なので……。シーズンが終わったら話せると思います」 「F1って他のチームの、コントロールセンターかはわからないですけど。無線を聞いている人は絶対にいるんで」
「僕が無線でエンジニアと話しながら“この周、たぶんピットに入るな”と分かるフレーズを言っているとハースに聞かれてしまうと、そこで僕の戦略がバレて、対抗するような戦略をされてしまう。そこは気にしています」 この言葉を受けて、中野信治氏は“みんなどこにサインがあるのか、みんな(無線内容を)調べるんじゃないか”と冗談交じりに言うと、角田は「調べなくていいです!!」と即答している。 今季は7レース終了時点で、コンストラクターズランキングは6位がVCARB、7位がハースとなっている。直接的なライバルということもあり、角田はハース勢を要警戒としながら現状は毎レース戦っている模様。 国際映像でもドライバーとエンジニアによる無線のやり取りは紹介されることがある。だがそれはごく一部であり、水面下ではレース展開&ストラテジーに関わるような、激しい情報戦が繰り広げられているようだ。
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