貯金は未来の自分へのプレゼント!毎月の収入の何%貯めるのが正解?【FPが解説】
収入の10%貯金で10年後には年収分貯まる。15%貯金なら7年で
実は算数は、お金のセンスに欠かせない。数学ではなく算数の能力だ。次の問題が解けないなら、お金のことはあきらめた方がいいかもしれない。 Q 収入の10%を10年間貯めたら、収入の何%貯まるか(注:利息は考えない) 10%×10年で100%、つまり年収分が貯まることになる。15%なら7年弱で(15% x 7年 =105%)。手取り年収250万円の人が、毎年25万円貯めていくと10年で250万円になる。 すごくないか? 25歳から始めたら、35歳で年収分のお金が手元に残るんだ。利息がつけばもっと多い。10%というのは、誰でもできる金額。1人暮らしだと、自分の給料だけで暮らすのは楽じゃない。だけど10%なら工夫をすれば実行できるはず。いまは苦しいから無理、と言って始めなければ、10年後も貯金はゼロだ。 給料が上がった時、ボーナスが多めだった時に、貯める分を少し増やせば、年収分の貯金はもっと近くなる。本書のシミュレーションでは、ちょっと頑張って15%で試算しているが、まずは10%からでいい。今月からやってみよう。
お金が貯まらない元凶、クレジットカード
「お金が貯まらない」「なぜか毎月赤字?」という人の共通項は、クレジットカードを使っているということだ。銀行の残高がゼロでも、10万円の買い物ができるクレジットカードは、あなたが考えるよりはるかに恐ろしい。 スマホ決済、PAY系、交通系カードも、オートチャージやクレジットカード決済にしていたら同じ仲間だ。「給料20万円だから10%の2万円貯めよう」と決心したとする。現金は18万円でやりくりしても、カードで5万円買い物していたら、月の本当の支出は23万円ということ。 貯金したつもりが実は3万円の赤字! 翌月は13万円(20万円-2万円の貯金-5万円のカード支払い分)で生活しなければならなくなる。これは苦しい。そこでまた3万円をカードで、となってわけがわからなくなる。カード残高はどんどんふくらんでいく。 それでも一括払いならまだいいが、残高が増えると苦しくなって、リボ払いや分割払いに頼ってしまう。これを使い始めると、抜け出すのがますます難しくなる。クレジットカードには利点もあるが、お金が貯められない人、お金の管理が苦手な人は、カードを使うのをやめるべき。クレジットレスの生活に切り替えよう。 クレジットカードの代わりに、デビットカードや、使う前にチャージするプリペイド型のカードやアプリを使えばいい。キャッシュレスの生活を続けられるし、オンラインショッピングもサクサクできる。 これなら、自分が持っている額を超えて使えない。借金じゃないから返済や利息の心配はない。管理が簡単になる。給料日前は苦しいかもしれないが、それをゲーム感覚で乗り切れば、ノルマの貯金はできる。貯金が増えていく。いいことだらけ。まずは、シンプルから始めよう。 中村芳子 ファイナンシャルプランナー
中村 芳子