【独自】“世界最大”運用会社トップが分析 フィンク氏「日本株 まだ上昇の余地」
22日の東京株式市場で日経平均株価は終値で4万888円となり、2日連続で史上最高値を更新しました。この株高の行方についてある大物に取材してきました。1500兆円以上の資産を運用する世界最大の運用会社、アメリカ「ブラックロック」のCEOを務めるラリー・フィンク氏です。フィンク氏はテレビ東京と日経新聞とのインタビューに応じ、「日本株にはまだ上昇の余地がある」との見方を示しました。 アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は今週、当面の金融政策を決める会合を開催し、会合連続で政策金利据え置きを決定。また年内に3回の利下げを行うとのこれまでの見通しも維持しました。 アメリカのインフレが根強いため、FRBが利下げの回数を3回から2回に減らすのではという市場の予測もありましたが、今回その利下げの回数を維持したことで、景気の先行きへの期待が広がりました。その結果、20日のニューヨーク株式市場ではダウ平均株価が史上最高値を更新。こうしたアメリカの株高に加え、19日に日銀がマイナス金利の解除を決めた後も、円安基調が続いていることなどが日本の株高につながりました。
株高局面が長期化する理由の一つが、株の運用益の非課税枠が拡大した新NISAです。大手証券会社10社での2月の新NISA口座の新規開設は53万件。去年1月から3月に開設された従来のNISA口座の平均と比べ2.9倍と大きく伸びています。また、投資した金額も3倍ほど増えました。 この資金が向かう先が「NISAの買付額のうち半分が株式。成長投資枠での株式の買い付け額のうち、ほとんどが国内株だった」(日本証券業協会の岳野万里夫副会長)。 資産形成に対する個人の関心が高まる中、21日に中期計画を発表した日本生命もこの流れを狙う方針を示しました。 「新NISA制度も踏まえた商品ラインナップの拡充。ダイレクトチャネルの強化などを通じた提供価値の拡大を図り、国内アセットマネジメント市場でシェア拡大を目指す」(日本生命の清水博社長)