【MLB】ヤンキースに暗雲 エースのコールが右ひじのMRI検査を受ける 昨季自身初のサイ・ヤング賞
ゲリット・コール(ヤンキース)は昨季、満票で自身初のサイ・ヤング賞を受賞した。今季も絶対的エースとして先発ローテーションの中心を担うが、開幕戦で登板できるか微妙な状況となっている。アーロン・ブーン監督によると、コールは登板間の回復具合が思わしくないため、右ひじのMRI検査を受けることが決まったという。コールはオープン戦初登板となった日本時間3月2日のブルージェイズ戦で39球を投げたあと、同8日に実戦形式の練習で登板しているが、「シーズン中に100球投げたときの感覚に近い」と話しているようだ。 現時点では何か具体的に故障が明らかになっているわけではない。ブーン監督は「彼が45球とか55球を投げるとき、現在のような回復の問題は発生しない。何が起こっているのかを確認するためにMRI検査を受けさせる予定だ」とコメント。コールが抱えている違和感の正体を探るためにMRI検査を実施するというだけであり、もちろん大事に至らない可能性も残されている。 コールの最大の長所は耐久性だ。9年3億2400万ドルの大型契約でヤンキースに加入した2020年以降、左ハムストリングの軽い故障しか経験しておらず、ここ2シーズンは33試合に先発して200イニング以上を投げている。昨季は15勝4敗、防御率2.63、222奪三振の好成績を残し、メジャー11年目にして自身初のサイ・ヤング賞に輝いた。 ブーン監督によると、ヤンキースはコールの状態について多くの意見を求めるため、1日や2日ではハッキリとした答えが出ない可能性があるという。1つだけ確実に言えることは、たとえ短期間であれ、コールの離脱はヤンキースにとって大きな痛手になるということだ。コールとともに先発ローテーションを形成する4投手のうち、カルロス・ロドン、マーカス・ストローマン、ネスター・コルテスは昨季故障離脱を経験している。コール以上に計算できる投手など、チーム内はもちろん、球界全体を見渡しても見当たらない。 もしコールが長期離脱するような事態になった場合、ヤンキースはブレイク・スネルやジョーダン・モンゴメリーの獲得に動く可能性もあるが、まずはコールの情報待ちということになりそうだ。