5度目のブレーメン入団を果たした39歳のピサーロ、“心の故郷”から離れられない理由
年俸は低待遇の30万ユーロ「カネのためじゃない」。
「我が家」と称するクラブに5度目の入団を果たしたピサーロ。収入は激減したものの、いまは純粋にサッカーを楽しんでいるようだ。(C)Getty Images
実に5度目の入団である。昨シーズンかぎりでケルンを退団し、現役を退くと思われたFWのクラウディオ・ピサーロが、古巣ブレーメンと再び契約を交わしたのだ。衰えが否めない39歳は、なにを求められて舞い戻ったのか。(文:ルドガー・シュルツェ・訳:安藤正純 2018年8月18日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― ヴェルダー・ブレーメンに20歳のペルー人プレーヤーが入団したのは、世紀が変わる直前、1999年の初夏だった。初々しさの残る表情からは彼がこの先、クラブ史に名を残す点取り屋になろうとは誰も想像できなかったに違いない。なにしろドイツだけでなく、欧州中の南米事情に詳しい関係者でさえ、「誰なの?」と聞き返すほど無名の選手だったのだ。 移籍金150万ユーロ(約1億9500万円)でアリアンサ・リマから渡ってきたク
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