ヘンリー王子、タブロイド紙との闘いで家族と亀裂 ダイアナ妃は「おそらく一番最初にハッキングされた人」
英王室を離脱し、米カリフォルニア州を拠点にしているヘンリー王子が、英ITVのインタビューで、タブロイド紙を相手取って起こした訴訟について言及。母ダイアナ妃は「おそらく一番最初にハッキングされた人」であると述べ、タブロイド紙との法廷闘争が、家族との亀裂を生んだと話した。 【写真】3月、ANLとの裁判で出廷したヘンリー王子 違法に個人情報を収集したとしてタブロイド紙Daily Mirrorなどを運営するMirror Group Newspapers(MGN)を訴えていたヘンリー王子。昨年12月、ロンドンの高等法院が王子側が指摘した33本の記事のうち15本について、「王子の携帯電話や彼の関係者の携帯電話をハッキング、または他の違法な形で得た情報に基づいて書かれた記事だ」と認定。MGNに対し、約14.6万ポンド(約2870万円)の損害賠償を命じる判決を出した。 Varietyによると、この度、ITVのドキュメンタリー『Tabloids On Trial(原題)』に出演した王子は、この判決について「記念すべき大勝利」と評価。「裁判を起こし、自ら出廷して、判事から我々に有利な判決を勝ち取ったことには、明らかに大きな意味がある」と語ったそうだ。 ハッキングのせいで被害妄想に陥ったかと聞かれると、「被害妄想とは、非常に興味深い言葉だと思います。被害妄想はあり得る事ですが、自分が正しいと証明されると、それが被害妄想ではなくなるからです。母についても同じことが言えますよね」と答えたそうだ。 「90年代半ばに母がハッキングされていたことを示す証拠があります。母はおそらく一番最初にハッキングされた中の一人だと思いますが、今もタブロイド紙では嬉々として、母を被害妄想に囚われた人物として表現しています。ですが、母は被害妄想などではなかった。彼女が言っていたことは正しかった。そして母はもういないのです」と続けている。 王子はまた、タブロイド紙と闘うことで、家族との関係が壊れたと語る。「まさに問題の中心です。ですが答えにくい。だって、僕が家族について何か言えば、マスコミから叩かれる」。そして、「全てが明らかになり、真実が何か、人に示すことができたと思います」と成果を強調したうえで、こう続けた。「僕のミッションは続いていますが、確かにそうです。(タブロイドとの闘いが)亀裂を招きました」。 王子はMGNのほか、The Sunなどを出版するニュース・グループ・ニュースペーパーズ(NGN)、DailyMailを出版するアソシエイテッド・ニュースペーパーズ・リミテッド(ANL)に対しても同様の裁判を起こしている。 このドキュメンタリーは、現地時間7月25日にイギリスITVで放送され、同局のストリーミングサービスでも配信される。