広さ3畳のキッチンで家づくり。使いたいものにすぐ手が届く、造作収納棚も快適
狭いスペースでも、使い勝手のいいキッチンはつくれます。その好例として、6年前に注文住宅を建てたインテリアコーディネーターの「小さなキッチン」を紹介。3畳のスペースに2100㎜幅のキッチンを採用し、その横に工夫をこらした収納棚を造作しました。シンク下はゴミ置き場として有効活用。使いたいものにすぐに手が届く、無駄のない動線のキッチンが完成しました。 【画像】幅2100㎜のキッチンはかなりコンパクト
狭くても快適なキッチンの秘密は造作収納棚にあり
わが家は筆者と夫、3歳の娘の3人家族です。6年前に地元工務店で、延床面積26坪の小さな2階建てを建てました。1階にはLDKや水回り、2階には寝室と子ども部屋がある間取りです。 住宅のキッチンは、横幅2550~2700mmのタイプを採用するのが一般的。しかし、わが家のキッチンはそれより、かなり小さい2100mmの造作キッチンを採用しました。 奥行きは一般的なサイズと変わらない750mmで、コンロとシンクの間の作業スペースは、約520mm。一見、狭くて不便なキッチンに見えるでしょう。 しかし、不便さを感じることはありません。その理由は、キッチン横に造作した収納棚です。キッチンの使い勝手をアップさせるために、当初から造作収納棚を並行して考えていました。 じつは上の写真のタイルの裏側は、幅約650mmの造作収納棚。これがキッチンの使い勝手をアップさせる、重要なポイントになっているのです。
キッチン横の造作収納棚は家電の定位置!
造作収納棚には、よく使う電子レンジと炊飯器を設置。身長160cmの筆者に合わせ、使いやすい位置に家電がくるように、棚の高さを細かく指定しています。 キッチンと横並びにしたことで、「食材を切る→レンジで下ごしらえ→コンロで調理→完成したらご飯をよそう」といった一連の流れを、体の向きを変えずに3歩以内に行えます。動作に無駄がないので、料理の時短になっています。 炊飯器置き場は、水蒸気対策と器へのよそいやすさを考えスライド棚にしました。電子レンジ置き場は、出し入れしやすい床から98cmの位置に。安全面を考えて、耐荷重や熱を逃すスペースもとりました。 もちろん、コンセント計画も事前に行い、収納棚の中で配線が完結するようにしています。収納棚はリビングやダイニングからは見えない位置。生活感もうまく隠せました。