イチゴで狙う「SNS映え」 「1300円」でも行列 「予約2週間先」道の駅も
若者の果実離れが進む中、皮をむかず種もなく簡便に食べられる果実が注目を集める。中でも「交流サイト(SNS)映え」を意識したイチゴの商品が関西で相次いで登場し、女性を中心に人気だ。特に目立つ品種が、奈良県産「古都華」。産地や店舗などは、トレンドをつかんだ売り方で消費拡大を狙う。 人気の「古都華」をつかった30センチのパフェ
“英国式“で流行つかむ 品種にもこだわり
大阪市の証券街で知られる中央区北浜で朝、女性を中心に若者で行列をなすカフェがある。彼らの目当ては、カップに山盛り入ったイチゴに溶かしたチョコレートがかかった「チョコベリー」だ。 果実の小売りなどを手がけるハナフルが運営するカフェ「ノースショア」が、市内の2店舗で2月上旬からテイクアウトで限定販売する。北浜店では、用意した250個が正午には売り切れる日もあるという。 イチゴが1カップに220グラム入っている。赤いイチゴは1カップ1300円、白は同2200円と決して安くないが、開店前から並んでいた列の中には、北海道や長野県から訪れた人もいた。 品種は、赤色は奈良県産の「古都華」、徳島県産の「さくらももいちご」、福岡県産の「あまおう」など。白色は奈良県産の「パールホワイト」「真珠姫」「淡雪」で赤、白ともに主に同県産が多い。 同社が、スイーツに品種や産地を前面に出すことで、生果のパック売りの購買にもつなげようと青果卸の大阪中央青果に依頼し、JAならけんが出荷に協力する。 ハナフルの中谷龍二バイヤーは「知名度に関係なく、品種ごとの味わいを楽しむ流れを作り、果実全体の消費の底上げにつなげたい」と意気込む。 高校時代の同級生4人と来店した、兵庫県丹波篠山市の大学生、中西穂乃香さん(21)は「イチゴが好きで、インスタグラムで見て知った。1時間半かけて来たけど満足」と話し、友人のカップと乾杯するように写真を撮ってからイチゴを頬張った。 英国・ロンドンなどでイチゴに溶かしたチョコをかけたスイーツが流行しているのを同社が知り、取り入れた。イチゴの品種に応じて、チョコの味も変えているという。 品種は、赤色は奈良県産の「古都華」、徳島県産の「さくらももいちご」、福岡県産の「あまおう」など。白色は奈良県産の「パールホワイト」「真珠姫」「淡雪」で赤、白ともに主に同県産が多い。 同社が、スイーツに品種や産地を前面に出すことで、生果のパック売りの購買にもつなげようと青果卸の大阪中央青果に依頼し、JAならけんが出荷に協力する。 ハナフルの中谷龍二バイヤーは「知名度に関係なく、品種ごとの味わいを楽しむ流れを作り、果実全体の消費の底上げにつなげたい」と意気込む。