店売り向けアルミ地金4~6月積み価格、1~3月期比10円安の400円
国内アルミ圧延品市況の指標である4~6月積み店売り向けアルミ地金価格が、1~3月期比キロ10円安の400円に決まった。下落となるのは3四半期ぶり。マグネシウムなどの添加金属フォーミュラも大きな変動はないとみられるため、板や押出製品市況は4月におおよそ10円安となる見通しだ。 板や押出材といったアルミ圧延品の国内市況は、圧延メーカーが製品販価の指標とする基準価格(店売り向けアルミ地金価格)の上下が市況変動に影響する。基準価格は、LME価格に連動する毎月の国内地金価格の平均値を活用したもので、24年4~6月積みは23年12月~24年2月までの3カ月間の平均数値(四捨五入)に船賃の10円を加算した数値となる。なお1~3月積み価格はキロ410円。 アルミ価格は昨年12月にキロ380円台前半まで弱含んだが、その後反転。1月に380円台後半となり、2月には390円台後半まで値を戻した。このため、年初には「20円程度下落するのではないか」とみられていた基準価格だが、10円安にとどまった格好だ。 アルミ圧延品相場は、アルミ地金下落を受けて10円安となる見込み。しかしながら店売りマーケットでは、大手メーカーの加工賃改定を受けた流通の価格転嫁政策が進行中。4月に一部で転嫁が進むとみられ、価格の上げ下げは製品によって変化する可能性がある。