大阪市、小林製薬に3製品41万個の廃棄を指導 紅麹サプリ問題
小林製薬の紅こうじサプリメントによる健康被害問題で、大阪市は26日、同社に対し、「紅麹(こうじ)コレステヘルプ」など3製品の廃棄を指導すると決めた。回収済みの製品と同社が出荷せずに倉庫に保管していた製品計約50万個のうち、追加調査に備えたサンプルなどを除く約41万6000個を2025年1月中にも廃棄するよう求める。 【図解で分かる】小林製薬の紅麹サプリ健康被害、何が起きたのか 市は当初、食品衛生法に基づく廃棄命令を想定していた。しかし、小林製薬が紅こうじ事業から撤退し、製品の廃棄にも応じる意向を示していることから、国の助言を受けて、強制力を伴わない行政指導にとどめる。今後、同社に廃棄計画書の提出を求め、市の立ち会いの下で作業を進める予定。 今年3月に健康被害が明らかになったサプリの原料から、青カビ由来の天然化合物「プベルル酸」などが検出された。国による動物実験でプベルル酸が腎障害を引き起こすことが判明し、市は10月に食中毒に当たると判断していた。 市は3月、小林製薬に3製品の回収命令を出した。既に流通していた製品で、回収が見込める約19万1000個のうち、10月9日時点で約97%を回収した。【長沼辰哉、鈴木拓也】