竹原市、統合型ADC「A10 Thunder CFW」で市職員のクラウドサービス活用を促進
A10ネットワークス株式会社(以下、A10)は23日、広島県竹原市が、統合型ADC(Application Delivery Controller)+ファイアウォール製品「A10 Thunder CFW」を採用したと発表した。同市ではこれにより、自治体ネットワークのαモデル(三層分離モデル)を堅持しつつ、クラウドサービスを活用した市職員の業務効率化を図るという。 竹原市では、クラウドサービスの積極的な活用に向けて、セキュアなαモデルを堅持しつつ、LG-WAN系ネットワークからクラウドサービスへのローカルブレイクアウトを実現する“α’モデル”の環境整備を目指している。 クラウドサービスを活用するにあたって、特に市職員からの要望が大きかったのは、快適なオンライン会議の実現で、安定したクラウドサービスの利用とセキュリティ対策強化の両立を、より良いコストパフォーマンスで実現することが求められていたとのこと。 そこで同市は、他自治体での導入実績が豊富であり、LGWAN接続系端末から容易にローカルブレイクアウトが実現できるソリューションとして、A10 Thunder CFWの採用を決定。2025年2月に本格稼働を予定している。 システムとしては、冗長化したA10 Thunder CFWを経由してLGWAN網からローカルブレイクアウトすることによって、350名の市職員は、ZoomやMicrosoft Teamsといったオンライン会議システムを中心にクラウドサービスを利用できるようになるという。 またオンライン会議システムの利用によって、これまで課題となっていた、オンライン会議専用端末の利用に関する煩雑なオペレーションから解放されるとともに、会議への参加に伴う長距離移動が不要になるとのこと。加えて、関係者とのコミュニケーション活性化や、クラウドサービスを活用した事務作業の効率化も見込めるとしている。 さらにA10 Thunder CFWの導入によって、クラウドサービスの利用に伴うトラフィックの増加にも対応できることから、竹原市では、将来的にはMicrosoft 365などの新たなサービス活用も検討する考えだ。
クラウド Watch,石井 一志