大阪との激闘を制し9連勝のアルバルク東京、安藤周人が語る接戦を勝ち切れる強さの源「今年は結束力が全く違います」
「劣勢になっても自分たちのやるべきことは変わらないと、常に全員が再確認できている」
アルバルク東京は1月28日、ホームで大阪エヴェッサと対戦し、最後までもつれる激闘を83-81で制した。これで連勝を9に伸ばしている。 試合は出だしから、共に譲らない一進一退の攻防に。大阪の積極的なインサイドアタックもあって、A東京はレオナルド・メインデル、アルトゥーラス・グダイティスと主力のファウルトラブルに苦しんだが、選手層の厚さでカバーすることで崩れない。大阪の1点リードでハーフタイムを迎えた。 後半に入っても均衡状態は続くが、第3クォーター終盤にA東京は安藤周人のブザービーターの3ポイントシュートなどによる猛攻で7点のリードを奪う。そして第4クォーター前半の無得点から一転、シュートタッチを取り戻した安藤の怒涛の3連続3ポイントシュート成功により、残り約8分でA東京は一気にリードを15点にまで広げた。 「第3クォーターの終わりに良いタッチで打てたことでリズムに乗れました。あの場面ではザック(バランスキー)さんから『よく見ていて』と一言あって、普段とは違う動きの中からノーマークで打てました。信頼されていたので、決め切れて良かったです。あそこで入ったからこそ、その後で気持ちよく打てました」 こう振り返る安藤の爆発によって、このままA東京が押し切るかと思われた。しかし、ここから大阪は第4クォーターだけで14得点を挙げた橋本拓哉の活躍によって徐々に点差を縮めていく。また、チームオフェンスでうまくミスマッチを作り出しイアン・ハマーがゴール下で確実に決めることで、A東京の堅守を攻略。残り20秒にはハマーの得点で遂に81-80と試合をひっくり返した。 だが、A東京は直後のオフェンスで時間を使わずすぐにメインデルがドライブを仕掛け、レイアップを沈めて再逆転。そして、橋本の勝ち越しを狙ったドライブをサイズが見事なディフェンスで防いで激闘を制した。 後半だけで15得点を挙げて勝利に大きく貢献した安藤は、勝って兜の緒を締めた。「(第4クォーターで)15点リードにした時、20点差に持っていけずに油断できない状況だったのに、チームとしてホッとしてしまったところがありました。勝ったから良かったですが、反省点の多い試合だったと思います」 ただ一方で「今日の内容で勝ち切れたことは本当に大きいです」と言い、昨シーズンのチームにはない勝負強さへの手応えを得ている。「今年は結束力が全く違います。これまでは追い上げられた場面で、なかなかコミュニケーションを取れなかったところがあったのが、今はしっかりと取れています。劣勢になっても自分たちのやるべきことは変わらないと、常に試合の中でコートにいる5人全員が再確認できているのが今の強みです。それができているので、接戦でも勝ち切れていると思います」