「バーコード」で言語の壁を越える インバウンド需要急増の新サービス
訪日外国人が悩む言葉の壁は「バーコード」で解決?これを実現したのが、ショッピングサポートアプリの「Payke(ペイク)」だ。買い物をする際に、商品のバーコードを読み取ると、使い方や含まれる成分などを多言語で表示。商品情報を理解してもらうことで、購入を手助けするのだ。 【動画】「バーコード」で言語の壁を越える インバウンド需要急増の新サービス
低コストで多言語対応を実現 インバウンド獲得に焦点
年間約925万人(2016年度 台東区観光統計・マーケティング調査)の観光客が訪れる東京・上野のアメ横(台東区)。メイン通り近くのドラッグストア「サツドラ上野御徒町店」は、来店客の約7割を観光客が占めているといい、Paykeに対応したタブレット端末を1年前に導入した。この日は、タイと台湾からの観光客が化粧品などのバーコードをタブレット端末にかざし、商品情報を母国語に翻訳して確認していた。Paykeは英語・中国語・韓国語など7つの言語に対応。海外旅行をする日本人向けに日本語の翻訳もできるが、利用者の約98パーセントが外国人だという。Paykeを利用した訪日外国人からは高い評価を受けていた。 タイからの観光客「非常にいいですね」 台湾からの観光客「この機械はとても便利だと思います。消費者に対して特徴や色を伝えてくれるし、商品情報も分かりやすいと思います」 観光庁の調査(2017年度)によると、外国人旅行者は日本を訪れた際、「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない(23.5%)」、「多言語表示が少ない(13.2%)」といった言語に関する不満を抱えていることが特に多く、受け入れ環境の整備が課題となっている。サツドラでは、中国語を話せる従業員を採用したり、商品を外国語で説明するポップを掲示したりと多言語対応に積極的に取り組んできたが、言語によっては対応できなかったほか、人材確保の労力や雇用コストが負担となっていた。こうしたなか、Paykeを導入したことで、低コストで多言語対応を実現できたという。 サツドラ上野御徒町店・小島祐司店長「どうしても韓国や東南アジア系のお客様に対して、対応が難しい状況が続いていた。多言語で対応してもらっている機械によってお客様にしっかり詳しい商品の内容をお伝えできる状態になりました。いろんな国の人を大量に雇うわけにもいきませんし、低コストで色々な国のお客様に対応できるPaykeには非常にコスト面でも助けられています」