【バレー】細田学園高のベンチに下北沢成徳高の小川良樹前監督⁉︎ 「もうバレーはないかな」から就任に至るまで【伊藤潔美監督×小川エグゼクティブアドバイザー対談①】
――エグゼクティブアドバイザー就任のお話を受けたときはどう感じましたか? 小川 正直、びっくりしますよね。「そんなのいいのかよ」って(笑) こういった機会をいただいて、理事長先生には心から感謝しています。 ただ、(下北沢成徳高の監督を勇退した昨年の)4月以降は生きがいがないときにどう生きるのだ、という感じで。「もう、バレーはないな」とも思っていました。夏までは北沢中(東京)のお手伝いに行っていましたが、あくまでお手伝い。あまり出すぎたことはしないようにしていました。そんな中途半端だなと思っていたところで細田から声をかけていただいて。職員という身分で関わるのであれば、きちっととやらないといけないと思いました。責任がある分、楽しいですね。 ――「バレーはないな」というのはどういった思いからでしょうか? 小川 講演やバレーボール教室のお話もいただいていましたが、自分は勝負に勝つにはこういうノウハウがあると伝えることのほうが、やってきたことと合っているのかな、と感じていました。ただ、年齢を考えてもできて3、4年だろうし、実際にチームについて強化にあたるのはどうなのかな、と。 ただ、そこでお話をいただいて。伊藤先生とはもう30年以上、どちらも全国大会に出られないときから一緒にやってきて。長年、人柄のよさを感じていたので。少しでもお手伝いできるのであれば、という気持ちでした。 伊藤 私は戻ってほしいと思っていましたよ。北沢中を見ているときも生き生きとされていたし、まだまだ現場の先生なんだろうな、と感じていました。先生のいちばんの特技はやっぱり選手を成長させること。教わったうちの選手たちもすごく幸せだと思います。ほんとうに短期間ですが、きちっとチームをつくってくれて、春高県予選決勝でも勝てましたし。 僕は今までもレシーブは一生懸命強化してきましたが、ブロックは(小川エグゼクティブアドバイザーが就任した)この1ヵ間で、多分3年間分ぐらい練習していますよ(笑) 小川 ははははは! 伊藤 ほんとうに(笑) うちは小さいので、なかなか得点につながるまではいきませんが、ちゃんと腕を出して、ブロックの横を抜かせたりするから、レシーブもしやすくなっています。的確に指導されて、やっぱり百戦錬磨で、全国優勝をされただけあるなと思います。 小川 そんなことはない(笑) 伊藤 うちになかった部分を補ってもらって、ほんとうにありがたいです。