【バレー】細田学園高のベンチに下北沢成徳高の小川良樹前監督⁉︎ 「もうバレーはないかな」から就任に至るまで【伊藤潔美監督×小川エグゼクティブアドバイザー対談①】
成徳(下北沢成徳高)で監督をされていたころは毎週、いちばん練習試合をしていただきました。ただ、そのときに見ていたのはあくまでもゲームの中での指導で、ふだんの指導方法は見たことがありませんでした。昔から成徳の選手たちを見てきましたが、みんな最初は体が大きいけどヘタなんですよね。3月、4月はうちのほうが強いんじゃないか、と思うぐらいで。 小川 「7-3で細田」という感じで、シーズンの最初は勝てたことがないです。 伊藤 ところが、インターハイ、国体、春高とみるみるうちに成長して、一気に日本一まで駆け上がっていくじゃないですか。どうやってこんなにうまくするのだろう、と。もちろん練習量もあるはずですが、そこにはノウハウがあるのだろうな、と思っていました。 今はうれしい限りで、夢のようです。こうやって毎日先生と一緒にやれることがほんとうに楽しくて。今日はどう指導されるのだろうかと思いながら、先生の言葉を一つ一つかみしめて聞いています。選手たちをすごく上手にコントロールされるところが素晴らしいと思っています。 ただ、これまで僕がやっていたことは全然ダメだったな、と思いますよ(笑) 「細かいところからきちっとやらないと。正しいことを積み重ねず、いい加減なプレーを積み重ねれば、いい加減な選手ができる」とおっしゃっていて。そこを聞くと、「言われているのは選手ではない。僕だ!」とすごく胸にズシンときます(笑) 小川 まずい(笑) 伊藤 いや、その通りなので。うちのコーチもみんな、「これは我々がいけないのだと。選手たちが言われていることは、私たちが言われていることなんだ 」と感じています。今までも全国大会でベスト4を懸けた試合が何回かありましたが、だからそこを取りきれなかったのだと思いました。 でも、僕はそういう部分を勉強したくて。この年になるとなかなかそう言ってくれる方はいません。これから先生に教わって、一生に1回はベスト4以上に入って、先生と一緒に喜びたいなと思っています。