「暗黒時代終わった」首都ダマスカス制圧しアサド政権崩壊と主張 シリア反体制派勢力
All Nippon NewsNetwork(ANN)
シリアの反体制派武装勢力は首都ダマスカスを制圧したという声明を出しアサド政権が崩壊したと主張しています。アサド大統領はすでにシリアを離れたとの情報もあります。 反体制派の武装勢力は8日、「ダマスカスを解放することを宣言する」と声明を出しました。 そのうえで、「シリアの暗黒時代は終わった」としてアサド政権が崩壊したと主張しました。 ロイター通信はシリア軍司令部が将校らに「アサド政権が崩壊した」と伝達したと報じています。 シリア人権監視団の代表はANNの取材に対し、アサド大統領が7日の夜に、ダマスカスの国際空港から航空機で国外に逃亡したと述べました。 行き先は明らかになっていません。 ロイター通信は目撃者の話として、ダマスカス中心部の広場で市民数千人が反体制派の到着を祝っているとも伝えています。 シリアの首相は、アサド大統領が逃亡したことを受けて、「私は自宅にとどまり、統治の継続を支援する用意がある」と述べました。 反体制派の武装勢力は、「全軍に対して、正式に引き渡されるまで、公共機関への接近は厳禁であり、空中への弾丸の発射も禁じられている」としています。 11月27日以降、アサド政権が支配下に置いていた第2の都市アレッポに進攻したのを皮切りに、要衝を相次いで制圧してきました。 シリア人権監視団の代表は、ANNの取材に武装勢力の兵士たちが9月から訓練を受け、準備を進めてきたと明かしています。 進攻の時期については、アメリカの制裁によってシリア経済が疲弊したほか、政権内部で腐敗が進み弱体化したことを挙げています。 また、軍事支援を受けてきたヒズボラがイスラエルとの戦闘で弱体化したことも要因だと指摘しています。 シリアでは1971年に現在のアサド大統領の父、ハーフェズ・アサド氏が大統領になって以降、半世紀以上、アサド家による統治が続いてきました。
テレビ朝日