医学界に大激震…ChatGPTは「医師よりも正確に病気を診断」する!権威あるアメリカ医学論文誌に発表された「驚きの調査結果」
AIに職域を侵される医師らの反応は?
とはいえ、今回の調査結果を知った医師らの中には怒りを隠せない人も少なくないという。なぜなら一旦患者への問診や検査装置の使用によって必要な症状データを取得してしまえば、あとは自分の頭で考えるよりChatGPTにその症状を伝えて診断を任せた方がいいという結論になるからだ。つまり医師としての存在理由が半分は否定されてしまうことになる。 さらに深く考えると、医師にとって、もっと不愉快な事実が浮かび上がってくる。それは患者への問診(インタビュー)を中心とする「診察」と、それをベースとする「(病気の)診断」は本来不可分であるということだ。 今回の調査では、過去の症例データがすでに取得済みであることから、被験者となった医師は診察を行う必要はなかった。が、本来なら医師は患者の診察をしながら、ほぼ無意識のうちに診断も同時に進めているはずだ。 その診断の中途結果に基づいて医師は次の質問を患者に投げかけることから、もしも途中で診断を誤れば診察全体が誤った方向に逸れてしまう。結果、その診察で得られた症状データをChatGPTに入力しても、恐らく誤診に終わるだろう。 それよりはむしろ、(今回の調査で医師の診断能力に勝ることが示された)ChatGPTのようなAIに、本来なら「診察」も任せるべきであろう。現在、(恐らく開発元であるOpenAIの方針によって)ChatGPTはユーザーが何らかの症状を伝えても、ある程度の医療情報は返してくるが、必ず「専門の医師に相談してください」と釘を刺してくる。 しかしOpenAIがやる気になりさえすれば、恐らくChatGPTと患者との間で問診形式のインタビューによって診察と診断を同時並行的に進めることは、少なくとも技術的には可能であると見られる。実際、現時点でもそれに近いことはすでに行われており、まず最初にChatGPTに相談してから、そこで貰った情報を携えて医師に相談する患者も少なくない。 しかし裏を返せば、患者は最終的には医師の判断を仰いでいることになる。この点は彼らにとって救いだが、それでも今回のような学術的調査を見る限り、すでにその職域が侵される兆しが見えているということだろう。