予算1000円のプチご褒美!音楽サブスクを導入したら想像以上に生活が潤って…。小さな贅沢を楽しむためのコミックエッセイ【書評】
「自分へのご褒美」と聞いて、あなたはどんなご褒美を想像するだろうか。ご褒美は高価なものでなくてもいい。「プチ贅沢」をするだけで、非日常を味わえるものだ。 【漫画】本編を読む
『わたしの1ヶ月1000円ごほうび』(おづまりこ/KADOKAWA)は、毎月1000円の「ごほうび予算」で楽しむ、小さな贅沢や体験を綴ったコミックエッセイである。 著者は『おひとりさまのあったか1ヶ月食費2万円生活』『おひとりさまのゆたかな年収200万生活』など、ゆるやかな節約生活をエッセイとして発表しつづけてきた漫画家のおづまりこさん。おづさんは家計簿を見直すなかで、毎月1000円前後で好きなものを購入していることに気がつく。そこであえて1000円という別予算を設け、「自分へのご褒美」として自由に使うと決める。 この「ごほうび予算」の使い道は、食べたいもの、古くなったものの新調、気になる場所への訪問など多岐にわたる。本作では、おづさんの経験が「ごちそう」「ととのえる」「さすらう」「はじける」「くつろぐ」の5つのテーマに分かれて紹介されている。 カフェでのくつろぎ感を自宅で味わうために、予算1000円を音楽のサブスクリプションサービスに使うというアイディアには感心させられた。1日限りのご褒美よりも、1ヶ月楽しめるこの方法は賢い選択だろう。このような工夫を知ると、自分なら1000円をどう使うだろうかとワクワクさせられる。 小さなご褒美が満足感をもたらす。その気づきを与えてくれることこそが本作の魅力だ。1000円の使い道をじっくりと考えることで自分の興味関心に目を向けられる。ご褒美のための予算を設定することが、自分をもっと大切に扱うきっかけになるのだ。 本シリーズは第2弾も発売中。そこでも多くの「1000円ごほうびアイデア」が紹介されている。日常に小さな贅沢や喜びをプラスしたいと思っている人には、ぜひとも本作で「自分だけの1000円ごほうび」を見つけてもらいたい。 文=ネゴト / Micha