サイバーパンクADV『ネオン ブラッド』優れたアートや世界観の一方、ゲームのテンポを妨げる要素や不具合が気になる□もったいなさ□の残る一作【特集】
パブリッシャーMeridiem GamesとAstrolabe Gamesは、スペインのゲーム開発スタジオChaoticBrain Studiosが手がけるサイバーパンクアドベンチャーRPG『ネオン ブラッド』を2024年11月26日にリリースしました。 【画像 全37枚】記憶障害の刑事・アクセルが都市の闇へと挑む
本作は、豊かなブライトシティと危険なブラインドシティという二つの顔を持つ都市・ヴィリディスが舞台。プレイヤーは、記憶障害を持つ捜査官であるアクセル・マコインとなり、さまざまな事件を調査していくことになります。
ゲームは美麗な2.5Dアートで描かれた世界を探索するパートと、コマンド式の戦闘を中心に展開していきます。殺人を繰り返す犯罪者や天才ハッカー、大企業の美しい女社長など、個性豊かな多くのキャラクターとの出会いや事件の中で、アクセルは都市に隠された謎や陰謀へと挑んでいきます。
本稿では『ネオン ブラッド』のプレイレポートを紹介していきます!
過去を失った刑事が都市の闇に挑む
物語は、謎めいた陰謀を感じさせる導入部から、プロローグとして主人公であるブラインドシティ警察のアクセル・マコイン警部補が、とあるホテルで発見された死体の捜査を行うシーンから始まります。アクセルは記憶障害を持っており、そこから来る痛みを和らげるために「スパーク」という薬物を使用している人物です。
さらに、この世界の人々は「インプラント」を施しているのですが、アクセルはゲーム開始時点でほとんどの「インプラント」が故障している状態で、視覚スキャナーなどの機能も扱えません。アクセルは仕方なく、昔ながらの自分の目で手がかりを探ることになります。
ゲーム内では、怪しい場所の調査や会話などを行いながら、ストーリーを進めていきます。街では近年ロビン・スラッシュという存在による、大企業ニルクコープ関係者の殺人が横行しているようで、今回の調査でも遺体の身元が偽名を使っていた同社の社員であることが明らかになります。
捜査終了後は、署長からインプラントの修理を命じられ、アクセルは一旦帰宅して翌日は街で用事を済ますことに。自宅のPCに届いていたメッセージは□自分とロビンの繋がり□を示すメッセージが見つかりますが、記憶障害のアクセルにはその理由も全くわかりません。