じつは「交通事故の2倍以上の死者数」を出している「風呂場での事故死」を引き起こす「二つの原因」
ポイントは血圧の変化
ではどのように対策すればいいのだろうか? 「まず血圧の変化が起きないように、部屋の温度差を小さくすることですね。お風呂に入る時は、浴室はさきにシャワーを出して温めておいたり、足元が冷えるのでマットやすのこを敷いておく、脱衣場にも暖房を入れるといった工夫が必要です」 浴槽に入る際、出る際は動作をゆっくり行い、温度変化に体を慣らすようにする。掛湯は大事だ。また浴槽内で眠気を感じたら、風呂から上がるようにする。 「お酒を飲んでいる時はシャワーでいいんです。食後も同じですね。体がリラックスし過ぎると貧血を起こして倒れてしまうので、リラックスしている時はそれ以上リラックスしなくていいんだと考えて、シャワーで済ませた方が安全です」 また中年の更年期も注意すべきポイントだ。40代以降、女性は閉経し、血圧が不安定になって高血圧になりやすい。中山美穂さんも更年期の影響があったのではないかと考えられる。女性だけではなく男性も、50代から男性ホルモンの急減が起きる。男性更年期で、血圧にも影響がある。中年以降は血圧をマメにチェックし、健康管理を怠らないようにしよう。
川口 友万(サイエンスライター)