映画『ボルテスⅤ レガシー』のコラボビールを飲み比べてみた(Vol.ⅡⅢⅣⅤ)
③DD4D「Voltes Bazooka」
DD4Dのビールは、連載26で紹介したことがある。DD4Dをインターネットで調べると「DD4D BREWING & CLOTHING STORE」が出てくるように、アパレル事業も手がけている醸造所だ。連載26では「ジャストミーアンドマイレモンツリー」というレモンヘイジーダブルIPAを取り上げた。
今回の「ボルテスバズーカ」もサワーIPAだから、もしかするとサワー系IPAは得意分野なのかもしれない。グラスに注ぐと黄色いヘイジーだ。「原料を見なければ、果汁が入っているサワーと思いますね」と友人。「うん。レモンなどの柑橘(かんきつ)系フレーバーが強いね」と克己さん。「味もレモンサワーと勘違いするほどですね」と友人。
柑橘系の香りで、飲むと酸味が強い、まさにサワーIPAだ。映画『十一人の賊軍』のコラボビールとして月岡ブルワリーが醸造した「赤丹のレモンエール」も、飲み比べに付き合ってくれた作家の須藤靖貴さんが「目隠しをして飲んだら10人に4人くらい『レモンサワー?』と言うと思うくらいレモンが立っている」と話していたが、「赤丹のレモンエール」が実際にレモンを使用しているが、「ボルテスバズーカ」はホップだけでレモンのような柑橘系を出しているのだ。使っているホップは、Centennial(センテニアル)、Columbus(コロンバス)、Idaho7(アイダホ7)、Cryo Sabro(クライオサブロ)、Strata(ストラータ)。5種類なのはボルテスⅤ(ファイブ)にかけているのだろう。
「ボルテスバズーカ」と名付けたのは<バズーカのように香りが飛び出す>からだそうだ。サイトには<前面に出たホップによるレモン、グレープフルーツの様な爽やかなアロマとココナッツの様な甘さが印象的。一方余韻は乳酸の優しい酸味、小麦、オーツ麦の柔らさが織りなす繊細で愛らしい口当たり>とある。赤を背景にしたボルテスⅤの上半身を使ったラベルもカッコいい。さすがアパレル事業も手がけているだけある。赤と黒の2色のラベルで展開でしているそうで、飲んだのは赤の方だったわけだ(味は同じ)。