共産党の新委員長・田村智子ってどんな人? 初の女性トップ就任も、パワハラ疑惑などで早くも雲行きが......
そこまで共産党が力を入れて推した田村智子氏とはいったいどんな人物なのか? 田村氏は65年、長野県小諸市にある文房具店の次女として生まれた。地元の高校を卒業後、84年に早稲田大学に入学。そこで学費値上げ反対闘争をする民青(日本民主青年同盟・15~30歳までが参加できる共産党傘下の青年学生組織)に共感、共産党に入党する。 「反核運動にも熱心で、学内で"反核クッキー"などを配布しながら、軍縮への賛同署名を集めていた。とにかく活動熱心な民青メンバーだったと聞いています」(都内在住、50代の男性共産党員) 早大卒業後は就職せずに民青の専従職員になった。 「そのときにはご両親は涙ながらに反対したそうですが、田村さんはブレずに民青入りした。民青では論客ぶりを発揮し、『朝まで生テレビ!』に出演したこともある。右派団体の若手と日本の戦争責任を巡って激論する姿をよく覚えています。 田村さんが注目を集めたのは16年の『桜を見る会』疑惑で安倍晋三首相(当時)を鋭く追及してからですが、国会での弁舌ぶりを見て変わっていないなと感じました」 95年に民青職員から共産党国会議員団事務局に転籍、共産党議員の秘書を務めた。その後、都委員会副委員長などを経て、10年の参院選に初当選。5度目の国政チャレンジだった。16年には二十数人しかいない党中央委員会常任幹部委員(副委員長兼任)に昇格した。 「桜を見る会」疑惑当時、テレビ番組で共演したこともあるという政治評論家の有馬晴海氏がこう語る。 「経歴を見ればわかるように、"ザ・共産党"という印象の人物。とにかく頭の回転が速く、弁舌力もある。もっと早くに女性委員長に起用されてもよかったのではと思うくらい、力量は確かな政治家です」 ■"原理原則重視"の姿勢が裏目に? とはいえ、気にかかる点も。 「生真面目で人当たりが良く、語り口もソフトなんですが、原理原則を振りかざすことが多くて、近寄り難いなと思わせるところもあります。多くの人の意見をまとめなくてはいけない政治家には多数を納得させる器量、包容力が必要で、その部分に不安があるといえるかもしれません」(有馬氏)