批判に反論! ドイツの「世界一美しいアスリート」が告白した陸上界の“リアルな金銭事情”「生活ができる収入はない」【パリ五輪】
現代のアスリートたちにとって“セルフプロモーション”は重要なキーファクターだ。とりわけアマチュア競技の選手たちにとっては、SNSを使った活動は貴重な収入源ともなる。 【動画】これぞ「世界一セクシー」! シュミットの話題沸騰の投稿をチェック 今夏に「花の都」パリで開催される五輪でも、グラウンド外でのプロモーションが関心を集める女性アスリートがいる。ドイツの短距離走者であるアリカ・シュミットだ。 彼女のトラック外での話題性は尽きない。「世界一セクシーなアスリート」ともてはやされる25歳は、フォロワー514万人を誇るInstagramやTikTokなど自身のSNSを中心にセルフプロモーションを展開。最近ではモデルとしての活動もスタートさせ、イタリア・ミラノでのファッションウィークにゲスト出演。その多岐にわたる活躍ぶりは、一介の陸上選手のそれではない。 無論、「アスリートなのだから競技に集中すべき」という厳しい声もある。元東ドイツの十種競技代表選手であるクリスチャン・シェンク氏は、地元紙『Bild』で「彼女の無礼な投稿は、私にとって気持ちの良いものではない。もしも、お金が陸上競技を続けるモチベーションになるのであれば、成功は得られなくなるだろう」とシュミットを猛然と批判している。 ただ、シュミットはこうした“逆風”を意に介さない。自身のTikTokで「競技で食べていくのは簡単ではないし、十分に生活できるほど(お金を)もらっていない」と赤裸々に陸上界の厳しい金銭事情を告白。そして、自身が競技とは別の活動に集中する理由も語っている。 「多くの場合は陸上競技だけで生活できるほどの収入はない。もちろん、レースに出て賞金を稼ぐこともあります。でも、ほとんどのコンテストでお金は稼げない。なぜなら、多くの競技会で、参加するための交通費や宿泊費をまかなってもらえるわけではない。だからSNSを通じてお金を稼げることで、別のバイトをしなくて済むのはありがたいと思っているわ」 さらに「もう一つの基盤を作るため、ほとんどの選手が競技と並行して大学に行ったり、ちょっとした仕事をしている」とも明かしたシュミット。昨年にブダペストで開催された世界陸上で混合マイルマイルリレー7位入賞した実力者である彼女が、今なお“副業”に精を出す理由は、陸上界の厳しい現実にあるようだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]