クマの攻撃で鼻が半分取れ、「顔中血まみれ」の警察官が「助けてください」と…秋田でクマに襲われ死亡した男性の「壮絶すぎる捜索現場」
遺体を担架に乗せようとした瞬間…
そこで私は、「すぐそばに熊がいる」と小声で伝えましたが、彼らはそのまま遺体の確認をしに行きました。 これまでの経験から、寝床の近くには必ずクマがいるものです。こちらは気が付かなくてもジッとこちらの様子を窺っているものなのです。 一人の年上の警官が、オレンジ色の服を着た消防隊員に「担架持ってきて」と声を出しました。もう一人の年の若い警官が佐藤さんの遺体を確認して、「外傷あり」と声を出しました。そしてカメラで写真を撮っていました。 それから「サンプル採ってきます」とクマの糞を採取しようとしました。年上の警官が「危険ですので、私たちの後ろに来てください」と言いました。警官の言う後ろは、クマのいる可能性が最も高く、とてもではありませんが、行きたくありません。 なので、私は少し斜面を下ったあたりで待機をしました。そして、消防の隊員が佐藤さんの遺体を担架に乗せて運ぼうとした、その時です。
「クマだ、クマきた」
斜面のすぐ上、警官の背後の笹薮が濃いところからガサガサと音がしたかと思うと、一頭のクマが猛然と突っ込んできたのです。 中型のツキノワグマだと思います。二人の警官がいる、すぐ背後でした。 心の準備もなく声を上げる余裕もなく、誰のことも構わないままその場から逃げました。 「クマだ、クマきた」 誰かが叫んだ声が耳に入りましたが、その時に誰がどのような行動をしたのかなど、正確には記憶していません。ただ逃げるのに必死でした。そこにいた人間は、誰もが我先にと散り散りバラバラに逃げたはずです。 私はすぐに斜面を駆け降りて逃げました。逃げる私のすぐ後ろの藪からガサガサ音がします。てっきり私を襲うためにクマが背後まで来ているのだと思いました。足音がすぐそばまで迫ってきて、「もうダメだ」と思ったら、それは私を追い越して逃げる消防隊員でした。 そのまま荒い息のまま、停めたクルマの中に入りました。二人の警官だけが来ませんでした。
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