クマの攻撃で鼻が半分取れ、「顔中血まみれ」の警察官が「助けてください」と…秋田でクマに襲われ死亡した男性の「壮絶すぎる捜索現場」
仰向けで倒れていた佐藤さん
佐藤さんのリュックの置いてあった場所の少し手前から、急斜面を上がりました。仲間と二人で左右を目視しながらゆっくり登りました。あらかじめ目星をつけていたルートです。 薮には踏み跡もなく、捜索隊は入っていませんでした。斜面の上に少しだけ平らになった場所までたどり着いた時、白い長靴が見えたのです。もう少し近づくと、空色のヤッケが見えました。 明るい空色のヤッケに白い長靴は、佐藤さんのいつもの服装でした。気持ちを落ち着かせながら、その場所に近づきました。 そこに仰向けに倒れていた人は、佐藤さんで間違いありませんでした。空色のヤッケは、私が山に入る時にいつも着ているものと同じ色でした。 仰向けになった佐藤さんは、顔から下半身にかけて枯葉で覆われていました。クマが後で食べるためにそうしたのだと思います。
すでに硬直していた身体
佐藤さんの身体はすでに硬直をしていて、左右の腕を身体の前に差し出された格好でした。足もまっすぐではなく、膝が曲がったままでした。そして、顔のあたりにはブンブンと蠅が集っていました。クマに喰われた跡はなかったように思います。 佐藤さんの確認をしたのち、電波の通じる場所まで戻り、警察に連絡を入れてもらいました。その日は女性が行方不明だとかで、警察はそちらの方を優先するということでした。「生きている方が優先だ」と言われました。 その後、警察の到着を待ってから、佐藤さんの遺体を搬送しに向かいました。女性の捜索活動をするとのことでしたから、約半数となります。 担架を持った消防隊員が5~6人と警察官二人です。場所を教えるために、私が案内をしました。捜索隊は皆がクマスプレーやナイフを装備していました。佐藤さんが倒れていた場所に向かいながら、捜索隊の一人がナイフを取り出して「クマが来たらこれでシュッとやればいいんだ」と軽い感じで口にしました。 警察官は私に対し、「危険なので我々の後ろからついて来てください」と言いましたが、彼らもどこに行けばいいのかわからず、何度も私に場所の確認をしました。 笹を刈りながら急斜面を登る途中、まだ新しいクマの糞を見つけました。獣臭もしました。そして、佐藤さんの遺体のすぐ近くに、クマの寝床を見つけました。
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