東京のうまい「究極の醤油ラーメン」ベスト5店…スープ濃厚、150人が試食した「究極の一杯」を覆面調査隊が《浅草・王子・上大岡・糀谷・尾久》で発見
ラーメンの中でも定番&一番人気の高いのが醤油味。淡麗系が主流ながら、素材の旨みを重ねた味や乾物の和ダシで仕上げる店など王道も個性派も増加中。「東京の本当うまい「町中華のラーメン」ベスト6店…なんと一杯《600円》、スープ絶品《浅草・大森・人形町・大井町・千歳烏山・清澄白河》で覆面調査隊が発見」に引き続き、おとながしみじみ味わえる味を探して来ました! 【写真】開業前に150人が試食した最終形「究極のラーメン」はこちら
糀谷「中華ソバ ちゃるめ」
その丼の中の小宇宙に一瞬で虜になってしまった。香味油がキラキラと反射する奥深き黄金の海。提供前に炙る煮豚や低温調理の鶏ムネ肉、口どけやさしい海苔に至るまでどれもがさりげなく上質で、歯切れの良い細麺も実に滑らか。あぁ、こういうラーメンが食べたかったのだ。心からの声が出る。 スープは大山どりのガラ、豚清湯、羅臼昆布や宗田鰹などの魚介系をブレンドしたもので、各々の旨みが寄り添う調和は秀逸。白ワインなどを加えた芳醇な醤油ダレが味の要だそう。老若男女に愛される旨さを追求し、王道ながらネギの切り方まで真摯に考えられた一杯。数十年後、きっと老舗の味となる。
上大岡「川の先の上」
見た目は極めてシンプル。が、界隈で5軒のラーメン店を営む店主がこの一杯にかける手間と技は尋常じゃなかった。まずスープは朝締めの信玄どりと豚背ガラに愛知県産アサリを加えて土台にコハク酸の旨みを据え、さらに豚皮のゼラチン質をプラスしてコクある味わいに。 瀬戸内海産のカタクチイワシやマグロ節などを使った和ダシも合わせ、麺は国産小麦の風味豊かな自家製。と書き切れないほど要素が山盛り。プロの仕事はこういうことかと思い知らされる。いくつもの個性をまとめ、上品かつ厚みのある味に仕上げたのは見事としか言いようがない。気軽に行ける地元密着型の雰囲気もいい。
王子「キング製麺」
理想の麺作りでイメージしたのは佐野や白河など北関東の手打ちラーメン。現地に通って研究し、製麺機で挑んだのがご覧の手揉み麺だ。2軒のミシュラン掲載店を持つ水原代表の3店舗目「キング製麺」の巻。初めて取り組む自家製麺にあえてザラつきを表現したのは食感を楽しめるから。 「白だし」の名に相応しい澄んだスープも特徴で、煮干しや昆布などの和ダシ、カツオ節、アサリと独自に抽出した3種を合わせ、必要なだけその都度加熱して鮮度を保つ。ふくよかな甘みの白醤油ダレで調えた味は優しく折り重なる素材の旨み。あっぱれです。