「20円でも全然買う!」1本15円に値上げした“キングオブ駄菓子”、広報担当が明かした本音
これまで60種類以上もの多彩な味を再現してきた人気駄菓子『うまい棒』が、10月1日の出荷分より、12円から15円に値上げすることが決定した。 【写真】12円に値上げされた際に注目されたキャッチコピー
「まだ10円代でいる企業努力が素晴らしい」
「9月24日、販売元である株式会社やおきんがXの公式アカウントで、値上げの理由について言及しました。主原料であるコーンや植物油などの原材料全般の価格上昇が進み、人件費や包装費、配送費用なども大きく上昇したことが起因していると説明していました」(菓子メーカー関係者、以下同) 株式会社やおきんの投稿に対し、ネット上では 《20円でも全然買うし、まだ10円代でいる企業努力が素晴らしい》 《子供のころから親しんだ味が残っているのはうれしいです。想像を絶する企業努力があるおかげだと思っています》 《ついに20円になるかと思ったら、まだ刻まれるのですね。すごすぎます》 など、値上げをしてもなお、定価10円代をキープする企業努力を賞賛する声が上がっている。 「うまい棒は1979年に誕生し、お子さんでも手に取りやすい“10円”という価格設定や、その味の種類の多さから、一躍大ヒット商品に。発売から42年が経った2022年には初の値上げを行い、12円となりました。このときのキャッチコピーは“なくなっちゃうほうが、悲しいから”。今回、2度目の値上げに踏み込みましたが、再度このキャッチコピーにも注目が集まっています」
愛されるお菓子を目指したい
『うまい棒』の広報担当者に、今回の値上げについて話を聞いた。 「『うまい棒』のコンセプトとして、子どもたちが手に取りやすい価格で提供し、なるべくたくさんの味を選んでほしいという思いがあります。会議を重ねた結果、値上げという判断に至りましたが、10円のまま提供したいというのが本音です。存続できなくなるギリギリまで価格の件で粘りましたが、苦渋の決断となりました」 値上げに対する消費者の声は、しっかり届いていると担当者が続ける。 「SNSやネットでの反応は拝見しておりまして、温かい言葉をいただき、大変感謝しております。ご丁寧に会社宛てにメールを送ってくださり、“10円台でいることへの企業努力に感謝しています”とコメントをいただきました。そうしたお客様からの反応を見て“なくなっちゃうほうが、悲しいから”という思いを改めて感じました」 最後に、今後の『うまい棒』について。 「今後の状況はまだ読めませんが、可能な限り手に取りやすい価格で販売していくという努力は怠らず、頑張っていきたいと思います。これからもお子さんやその親世代からも愛されるお菓子を目指したいと思います」 “キングオブ駄菓子”は、これからも世代を超えて、愛され続けることだろう。