「やれる状況が整っちゃった」中邑真輔、頑なに拒んだ日本人ギミックを解禁 「持ってる“えげつない”部分をより出せる」さらなる進化に期待も
「NXTに武者修行中の稲村愛輝はオモロイ。ただ“遊び”が足んねえな。人生の岐路ではギャンブルしたほうが面白い」
――新体制になってからのSMACK DOWNはいかがですか? 中邑 まだそこまでわからないというか、また来年になったら状況が変わってくると思いますね。今、2時間番組なのが3時間に変わると聞いていますし。一方、RAWがNetflixで放送されるとなると、テレビ的な規制も緩和されて、もっと自由度が高くなると思うので。その影響はSMACK DOWNも受けるだろうと思いますから。状況を把握する力が必要でしょうね。 ――どんな状況でも対応できるようにしなければいけない、と。 中邑 そこは長いですから(笑)。あたふたしない。 ――でも、中邑選手って“ベテラン感”がないですよね。 中邑 それがよくないのかな?(笑)。それこそ僕の家にWWEの若い日本人選手が遊びに来たり、ごはんを食べさせたりはしてるんですけど。彼らとも普通に同じ感覚でしゃべってしまっている。で、後になってふとこう気づくんですよ。僕は気軽に「食べに来なよ」って言ってるけど、向こうからしたら「呼ばれたから行かなきゃいけない」ぐらいの感じがあるかもしれないって(笑)。 ――飲み会に誘う上司みたいになってるかもしれない、と(笑)。いやいや、中邑さんに呼んでもらえるのは光栄だと思いますよ。 中邑 だったらいいですけどね(笑)。 ――NOAHからNXTに武者修行に来ている稲村愛輝選手はいかがですか? 中邑 面白いですね。あいつオモロイわ。その魅力がどうやったら伝わるんだろうっていうのありますね。 ――どんなところが面白いですか? 中邑 なんでも知ってる。詳しい。マニアックな趣味も持ってるし。もちろんトレーニングもしっかりとやってるし、貪欲ですよ。あとはなんか足んねえんだよな。たぶん“遊び”が足んねえな。運命なのか宿命なのかわかりませんが、そういう人生の岐路にいま稲村は来てるだろうし。どういう方向に行くかはわかりませんが、そういう時は「ギャンブルしたほうが面白いよ」とは思いますね。 ――WWEとNOAHのパートナーシップについてはどう感じていますか? 中邑 すごいことだと思いますよ。いろんな偶然だったりラッキーが重なって、今こういう状況になってると思いますが。それはグレート・ムタと僕の一戦があったのも1つのきっかけでしょうし。ABEMAがWWEを放送することが決定したのもそうでしょうし。 自分がNOAHに出るのはこれで2回目になりますけど、AJ(スタイルズ)が行ったりとか、NXTの選手が派遣されたりとか、そこまでやれてる団体ってないと思うんですよ。TNAはアメリカ国内だから、そこまでのサプライズにはならないし。すごくおもしろい状況だと思いますね。 ――稲村選手はそういったNOAHとWWEのパートナーシップから、NXTで修行をして、パフォーマンスセンターでトレーニングを受けているわけですけど、相当大きな経験になりますよね。 中邑 そうですね。今、稲村はすごく面白い経験積んでると思います。ただ、ギャラはNOAHから日本円で支払われていると思うので、今のドルの高さに生活面で苦戦しているかもしれないけど(笑)。だから僕も飯ぐらいは食わしてやろうかなと。