S・ノリスが逆転Vで史上13人目となる日本タイトル3冠達成! 賞金王も逆転で金谷拓実が初戴冠
父の教えを守り通したノリス
◆国内男子プロゴルフ 最終戦 ゴルフ日本シリーズJTカップ 11月28~12月1日 東京よみうりカントリークラブ(東京都) 7002ヤード・パー70 【動画】想像以上に号泣! S・ノリスのウィニングパット&優勝インタビュー 実際の動画です
首位と1打差の通算10アンダー、2位タイでスタートしたショーン・ノリス。当然、優勝を狙うには絶好のポジションだったが、あせる気持ちは微塵もなかった。 「我慢強くプレーして、チャンスがきたら積極的に攻めようとだけ考えていました」 開催コースは距離がそれほど長くないが、硬い高速グリーンに仕上げているだけに、一つ間違えれば簡単にオーバーパーを叩いてしまう。慎重さとアグレッシブさの両面を持つことで初めてスコアを伸ばせる。まさにノリスの考えはコース攻略の基本でもあったわけだ。
実際、この日のノリスは無理な攻めを一切せず、確実にグリーンをとらえるマネジメントだった。 「あとはパットさえ入れば自然と上位にいけるはずだと思いました」 この日は29パットだったが、17番ホールまでは4バーディー、ノーボギーとプランどおりのゴルフを展開。最終的に2位以下に2打差をつける通算12アンダーで大会を制した。 ラウンド後、涙を止めることができなかったノリス。「12月3日が5年前に亡くなった父(パトリックさん)の誕生日なんです。いい報告ができますし、自分のことを誇らしく思ってくれると思います」 パトリックさんからは、生前、「感情的にならず、落ち着いてプレーできればチャンスはくる」というアドバイスを受けていたが、まさにその教えを守った形となった。それもあって、今回、キャディを務めた弟のカイル氏と心の底から勝利を喜んだ。 国内ツアーでは通算7勝目となったが、17年の日本プロゴルフツアー選手権、21年の日本オープンに続き、3つ目の日本タイトル奪取(史上13人目)となったノリス。次の目標は、賞金王獲得と、日本プロを制してのグランドスラム達成だ。