抗がん剤の副作用で心肺停止寸前になった宮川花子。神妙な顔の医者が告げた、大助からのまさかの伝言は「オリックスが…」
◆毎日病院へ 目を覚ましたのは3日後。 気がつくと、集中治療室(ICU)のベッドの上でした。 当時は、コロナウイルス感染予防のために家族との面会は一切禁止です。 それがわかっているのに大助くんは毎日、病院にやってきては、居ても立ってもいられない様子でウロウロしていたそうなんです。 見かねた先生が「花子さんに伝言があれば伺いますよ」と声をかけてくださったみたい。 大助くん、うれしかったんでしょうね。 メッセージを預けて、ようやく安心して帰っていったそうです。
◆大助くんの伝言 その先生がICUに来て、「大助さんから、ご伝言を預かりました」と神妙な顔でおっしゃるから、何かあったのかとドキドキしながら「はい、お願いします」と言うと、「オリックスが優勝したよ」。 は? 確かに救急搬送されるまで二人で日本シリーズのヤクルト対オリックス戦を見てました。 見てましたけど、心肺停止の状態で救急搬送され、生きるか死ぬかをさまよって、ようやく意識が戻ったばかりの嫁にそんなこと言います? それも毎日病院に通ってきて、なんとか会えないかとウロウロして。 後日、「なんであんなこと言ったん?」と聞いたら、まじめな顔で「気になっているやろうから、ちゃんと教えておいたほうがええと思って」ですって。 おかしいでしょう。 どれだけ深刻なときでも、あの人といると笑ってしまうんです。 ※本稿は、『なにわ介護男子』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。
宮川大助・花子
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