カープが“競合覚悟”で「宗山塁1位指名」を公表のワケは? ドラフト直前…本人が語った「ショートのポジションにはこだわりたい」の決意
カープは、やっぱり「宗山」だった。 10月11日金曜日。広島東洋カープ、ドラフト1位入札を明治大学・宗山塁遊撃手に決めた旨、公表した。やっぱりと思ったのは、だいぶ前にある関係者からそれとなく聞いていたからだ。 【写真】「えっ、何頭身なの…?顔小っちゃ…」宗山塁(22歳)の176cmでもモデル体型に見える長~い手足。貴重なインタビューカットに試合での大迫力のフルスイングも見る(50枚超)
カープが「競合覚悟」で宗山1位を公表のワケは…?
秋のリーグ戦が始まった頃だから、9月の半ば。「ずいぶん早いなぁ」と不思議にも思ったが、カープも迷うのがいやだったのかもしれない。それぐらい、今季のカープのチーム事情は微妙である。 おそらくドラフト会議本番では、2球団、3球団の重複になるだろう。カープが抽選で引き当てた場合、すんなり「ショート」のポジションにハマってくれれば、めでたしめでたしなのだが、そこには今季大成長を遂げて立派なショートストップにのし上がった矢野雅哉がいる。 セカンドにも絶対的レギュラーの菊池涼介選手がいて、サードには新鋭・小園海斗選手が控える。 「どんなすばらしい選手が上にいても、自分としては、ショートというポジションにはこだわりたいと思ってます」 まったく向き合って話していると「このヤロウ」と頭突きのひとつも軽くかましてやろうかと思ってしまうようなイケメンである。 とりわけこういうようなことを決然と言いきってしまう時の精悍な表情は、こりゃあスクリーンの世界でもドラフト1位でしょ……と、かぶとを脱ぐほかはない。 「ムダに急がない、ムダに力まない。それをすると、必ず不必要な動作やアンバランスが生じて、フィールディングにいいことが何もありませんから」 まず、「守り」の話からだ。 宗山塁と聞いて、最初に頭に浮かぶこと。それは、「なっかなかエラーしないショート」。そして、人よりもう一つ広く、深く守れるショート。こんなに任せて安心のショートもいないだろう。 「最初の1歩目を、バッターのインパクトと同時に……そこを、まず心がけて。インパクトの一瞬をとらえるには、それ以前にバッターのスイングから打球方向を想定しておくこと。このバッターのスイング軌道で、次のボールが内角の真っすぐなら、こっちだなって。それも、詰まってきた場合、捉えられた場合、何通りか頭に入れておくんです」 それだけの「作業」を捕手が投手にサインを出してから打者のインパクトまでの数秒の間に行って「準備」をしておく。 そして打球が飛んできて、捕球→送球の一瞬の握り替えの速さだ。 「これはもう、普段のキャッチボールをおざなりにしない。それに尽きると思います。1球1球、丁寧に。逸れたボールについても、キチッと持ち替えて、それを毎日、毎日、反復する。守備を向上させるのは、やっぱり反復だと思います」
【関連記事】
- 【写真】「えっ、何頭身なの…?顔小っちゃ…」宗山塁(22歳)の176cmでもモデル体型に見える長~い手足。貴重なインタビューカットに試合での大迫力のフルスイングも見る(50枚超)
- 【あわせて読む】甲子園中止→19歳で大学日本代表…明大のプリンス・宗山塁が“大学野球のスター”になるまで「『悲劇の世代』と思ってほしくない」
- 【こちらも読む】強い明治大野球部で思い出す“伝説のカリスマ監督”「なんとかせい!」「1000球投げ込みは命令だ」「早稲田に負けると夜中2時から練習」
- 【注目】慶大・清原正吾(22歳)の指名はある? ドラフト直前、スカウトが語る“ホンネ”は…「入団したら使わないわけにいかない」「そこが一番悩ましい」
- 【話題】「いまの西武にとても合う気がする」ベテラン野球記者が “ドラフト1位候補”154kmサウスポーにそう感じたワケは?…本人が語った「ある言葉」