AppleのSafariに関し、英CMAが「ブラウザ市場に悪影響」と調査勧告
英国の競争・市場庁(CMA)は11月22日(現地時間)、調査の結果、米Appleの制限的な慣行がモバイルブラウザ市場のイノベーションを阻害し、英国の企業や消費者に悪影響を与えているとの暫定的な結論に達したと発表した。 この結論について、12月13日まで(Appleを含む)一般からの意見を受け付けており、最終決定は2025年3月に下される予定。 Appleへの批判点は: ・AppleのルールはiPhone上での他社ブラウザの機能を制限し、Webページの読み込み速度向上などを阻害している ・プログレッシブウェブアプリ(PWA)はiOSデバイスでは十分に機能せず、アプリ開発者の選択肢を狭めている ・Googleとの収益分配契約により、iOSでのブラウザ競争のインセンティブが低下している ・AppleとGoogleは、自社ブラウザを優遇し、ユーザーの選択肢を制限している CMAはこれらの問題に対処するために、来年1月に施行予定のデジタル市場・競争・消費者法(Digital Markets, Competition and Consumers Act)に基づき、AppleとGoogleのモバイルエコシステムにおける活動を調査するよう勧告した。 欧州連合(EU)の欧州委員会もデジタル市場法(DMA)に基づき、Appleを「ゲートキーパー」に指定し、Safari、AppStore、iOSをDMAの対象となるコアプラットフォームサービスとして指定している。 Appleは同日、米TechCrunchなどのメディアに対し、「調査結果には同意できない」が、「この問題に関するCMAの取り組みが進むにつれ、われわれはCMAと建設的に協力していく」という声明文を送った。
ITmedia NEWS