暑いし水を使うからちょうどいい……は間違い! 真夏の炎天下洗車はクルマにダメージを与えるNG行為だった
真夏の洗車では拭き取り用のクロスが重要な役目を果たす
そこで重要なのが、拭き取り用のクロスだ。吸水性、保水性がよく、水滴を素早く拭き取れる、ボディに優しい上質な合成セーム皮やマイクロファイバークロスを使うこと。 筆者はそれを大きく広げてボディにペタンと乗せ、手前にスルスル引っ張って手早くボディに圧がかからないように水滴を拭き上げるテクニックを用いている。 吸水、保水性の悪い廉価、粗悪なクロスを使うと水滴の除去に時間がかかり、イオンデポジットやウォータースポットを誘発してしまう可能性があるから要注意である。 その際の手順だが、ホコリが乗りやすい上面をまず拭き取ること。つまり、ルーフ→ボンネット→フロントウインドウ→リヤウインドウ→トランク(またはバックドア)、そしてホイール&タイヤ、下まわりを拭き上げるという手順だ。 洗車の拭き上げ用セーム皮、クロスの選び方や部位別の使い分けについては、このWEB CARTOPの筆者の過去記事を参照していただきたい。もちろん、使ったクロスは洗ってキレイにして保管すること。 ところで、今年の夏の暑さは半端ではない。猛暑を超えた酷暑、命の危険が迫りうる暑さである。水のシャワーを浴びる気分で、炎天下の洗車を決行すれば、上記のボディ、塗装面に深刻なダメージを与えるだけでなく、洗っている人自身も熱中症になる可能性大だ。洗車のせいで病院送りでは、シャレにならない。 というわけで、夏の炎天下の屋外洗車は、かえってクルマにも洗う人にもダメージを与えてしまうため、厳禁としたい。そして雨のあとの水滴を残さないことも、愛車を、ボディを、塗装を美しく保つ秘訣であることも覚えておいて欲しい。 夏、お出かけ前の晴れた日中にどうしてもクルマをキレイにしたい、というなら、プロに屋内での洗車を頼むのも一案である。
青山尚暉