暑いし水を使うからちょうどいい……は間違い! 真夏の炎天下洗車はクルマにダメージを与えるNG行為だった
真夏の日中洗車は絶対に「やめるべき」だった
クルマを大事にするがゆえに、年中洗車は欠かせない……という人も多いはず。しかし、真夏の炎天下での洗車は絶対に避けるべきなのである。 【写真】洗車のお供「タイヤワックス」! 水性と油性の違いとは? その理由はこうだ。炎天下の屋外で洗車をすると、ボディに乗った水がすぐに蒸発し、第一段階として水道水に含まれるカルシウムや塩素、不純物などがボディに残り、水滴がリング状の汚れ、シミを引き起こす。炎天下、ボディが熱い状態で洗車することで、かえってボディにムラムラのシミ、ダメージを付けてしまうのだ。 そしてその症状は、第二段階としてウォータースポットというかなりやっかいなダメージに進行する。ボディに乗った水分、水玉が直射日光を浴び、レンズの働きをして、塗装面の焼き付きを引き起こし、クレーター状の凹となって塗装を浸食。簡単には落とせなくなるのだから怖い。 こうなると、洗車はもちろん、クリーナーなどでも落とすことはできず、プロの領域の研磨作業でないと修復はできない。当然、真夏の日中や雨に降られたあとも、水滴を放置すれば同じことが起こりうるというわけだ。 ちなみに、プロの洗車で水道水ではなく、コストのかかる純水を使っているところがあるのも、水道水に含まれるカルシウムや塩素、不純物をボディに付着させないためなのである。 では、真夏の洗車はどうしたらいいか? 炎天下を避け、気温が上がらず、ボディが熱くない状態で行うしかない。ボディに手を触れてアチチとなればNG。しかも、6~9月は曇りの日でも紫外線は照射されているため、屋外洗車の場合はスピーディな作業、つまりボディに乗った水滴をいち早く除去、拭き上げる必要がある。 1980~90年代の洗車ブームをけん引し、洗車に関する書籍、ビデオ、TV、ラジオ出演のほか、洗車関連メーカーのアドバイザーに20年間携わってきた筆者の経験からすれば、屋外駐車のクルマにはコーティングが不可欠で、理想は水玉のできにくい親水性のコーティングを施し、もちろん洗車するにしても炎天下を避け、早朝や夜の涼しい時間帯に行い、手早く水滴を拭き上げることが重要。 また、天気雨のような、晴れた日の突然の雨のあとは、こだわりすぎかもしれないが、筆者はイオンデポジット、ウォータースポット対策として、可能であれば水滴をやさしく拭き取ることにしている。