かんぽ生命の不適切契約問題 日本郵政らが会見(全文4)情報感度を上げて対処すべきだった
2回も上方修正した
私のほうの立場になって2点目ですけれども、持株として、グループとして収益目標を作りましたけれども、この現場の声と連結ベース全体の数字とちょっとギャップがあると私は感じております。例えば昨年度、私どもはまずつくり方ですけれども、大きな前提があります。金利がどうなんだ、マクロの経済環境どうなんだ、為替レートどう読んでるんだ、どういう大きなディスラプションがありうるのかという大きな前提を聞いた上で、各子会社が収益を作って、そこで大きな前提について意見が違わなければ合計した数字がわれわれの連結ベースの数字になって、無理のない範囲で、これじゃあおまえ駄目だ、もう1000億乗っけろというような会話はほとんどありません。 それで、これがわれわれの着地っぽいなと、じゃあこれを今年度の目標にしよう、2年目、3年目にして中計はこれでいこうという数字を作っているつもりです。その数字ですけれども、昨年度、連結ベース、ネットインカム、当期利益ベースで、当初の発表の数字は3300億だったんですね。ところが、ご担当の記者はご存じでしょうけれども、昨年2回ほど上方修正をしております。幾らになったのと。失礼しました、ごめんなさい、4000億でした。4000億だったのが4606億と、606億上振れたのが昨年の実績です。どこが増えたのというと、日本郵便、当初の予想は130億だったんですけれども、584億という実績をつくりまして、450億上振れました。かんぽのほうは860億の見込みに対して1044億。184億上振れました。2回も上方修正したんですね。 一昨年度を見ます。一昨年度の見込みが3300億でした。実質は4794億。なんと1494億、上振れてるんですね。グループとして耐えられないような収益を課しているというような印象はまったくございません。だからといって、今回の問題で皆さんが悲鳴を上げているので、大変だったなというのは感じているので、明らかにいろいろ厳しい目標もあったんだと思います。これはいったいなんなのかというところも、われわれ自身も分析しなければいけないし、1つの大きな特別調査委員会、第三者委員会、あるいは金融庁さんの分析のターゲットになると思います。グループとしてマーケットにコミットしましたけれども、これについてものすごい無理な数字を、法外な根拠レスの数字を置いたという自覚は、持株としてはございません。