業界のコニサーがオススメする20代で乗っておくべき10台のクルマとは?「ロードスター」「空冷911」それとも…
フィアット ヌォーヴァ500
言わずと知れた「チンクエチェント」ことフィアット2代目「500」は、自動車史上最もキュートなモデルのひとつでありながら、最終型でも18psの空冷2気筒499ccエンジンを、とくに初期型ではシンクロメッシュ機構を持たないギヤボックスを使いこなして走らせるという、かなり高等なスキルを要求してくる。 でも、運転しながら思わず笑ってしまうほどに愉しい。トラブルで路肩に停める羽目になってしまっても、正直なんだか愉しい。このクルマとともに過ごす、あるいは格闘する20代は、とても鮮烈な記憶として生涯残るに違いないのだ。
クラシック ミニ
BMC時代、「オースティン」および「モーリス」ブランドで販売されたMk-1やMk-2は、今や世界的なコレクターズアイテムとして認知されているが、インジェクション仕様の最終型「ローバー ミニ」だって立派なクラシックカー。自動車という乗り物の楽しさを小さな車体に凝縮したような、ミニ固有の楽しさは若いうちに経験しておきたい。 今なお、新車を作りあげることが可能なほどにパーツ供給体制も充実していることもあって、生涯の友にもなり得るミニ。ステップアップとして、より旧いミニへと乗り換えてゆく「先祖返り」型エンスーとなってしまうのも、昔から定番・王道のパターンだった。
MG-B
実用性が高くてリーズナブル、なのに本格派のブリティッシュ・スポーツカー。エンスー界の門を叩こうとしている若い人たちに、筆者がいつも第一に薦めるのが「MG-B」である。 空冷VWやミニが、良くも悪くもそれぞれのモデルの世界だけで完結できるのに対して、MG-Bはオースティン「ビッグヒーレー」やジャガーなど、同じ英国製のスポーツカーへと展望が広がるというのも、無限の可能性を持つ若きエンスーの将来のためには、とても重要な特質であろう。 それでも「トゥアラー」ことオープンモデルは、とくに初期モデルではけっこう価格も上昇している感もあるが、クローズドハッチバッククーペの「GT」は、日本ではタマ数こそ少ないものの、もし見つかればかなりリーズナブル。 ミニと同様、新品モノコックまで入手できるほどにパーツ供給状況が良好であることも、このクルマをお勧めする大きな理由である。
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